シーンに登場したり、エフェクトを使ったり、衝動判定をしたりすると上がる侵蝕率。
上がると判定ダイスが増えたりエフェクトLVが上がったりとキャラクターが強くなってゆく侵蝕率。
上がりすぎて最後のバックトラック判定に失敗するとキャラクターロストにつながる侵蝕率。
さて、侵蝕率はどこまで上がっても大丈夫なのか?
最初にこのゲームを遊ぶとき、誰もが思う疑問について解説して行きます。
- ◆侵蝕率は上がり、ロイスは減る。
- ◆バックトラック目安表
- ◆実際のセッションでは
- ◆得られる経験点について
- ◆経験点システムの旧式化
- ◆経験点度外視のプレイングについて
- ◆サプリメントを導入すると
- ◆Ammoさん作の「DCDC(#DX3rd 確率計算ツール)」
- ◆関連記事
◆侵蝕率は上がり、ロイスは減る。
侵蝕率100%を越えるとキャラクターの復活に《リザレクト》が使えなくなり、復活の為にロイス昇華を必要とする事になります。
ロイスを消費すれば、それに伴いバックトラック(最後のキャラロスト判定)の時に振れるダイスの数が減って、ロスト確率が上がって行きます。
戦闘が長引く程に、攻撃エフェクトの使用で侵蝕率が上がる+復活の為にロイスを消費する…ということになり、2つの方向性からバックトラックが難しくなって行きます。
ここら辺のリソースコントロールに、慣れというかコツが必要になります。
◆バックトラック目安表
自分は「バックトラック目安表」なるものを作って、プレイ中参照していました。
↓残ロイス数 ×1 ×2倍 ×3倍
1 4 8 12
2 8 16 24
3 12 24 36
4 16 32 48
5 20 40 60
6 24 48 72
7 28 56 84
こんな感じの表です。バックトラックダイスの期待値は、安全マージンを考慮して10面ダイス1つにつき4に設定しています(正確には5.5)。
例えば、残りロイスが3なら、侵蝕が136%までなら×3倍振りのバックトラック(9D)で成功見込みがある…というふうに見ます。
実用的な目安を上げると、
>ロイス一倍振りの経験点満額を狙うなら、
残りロイス5(5D) 侵蝕率は120%以下
>ロイス二倍振りでの安全圏は、
残りロイス4(8D) 侵蝕率は132%以下
>ロイス三倍振りでの成功限界は、
残りロイス3(9D) 侵蝕率136%以下
…といった感じです。
ちなみに標準的なクライマックス戦闘(侵蝕率100%以上)では、大体1ラウンドに一つのロイスが敵の攻撃により減り、攻撃コンボの使用でラウンド平均で侵蝕率が10上がります。
減るロイスと、上がる侵蝕率の両方を鑑みて、落とし所を見極めなくてはなりません。
◆実際のセッションでは
私の実プレイ感覚から言うと、
たいていDロイスを積んでいる(=復活に使えるロイスは最大6個)
+
ロイスは2~3個消費する
(ボス戦は2~4ラウンドで終る)
…ので
残ロイス4の侵蝕140%辺りを落とし所にして、立ち回っていました(2倍振り成功率66.4%)。
侵蝕100%を越えたら、1ラウンドあたりの侵蝕上昇アベレージを、10以下にする感じです。コンボを組むときの重要なコツでもあります。
この基準で行けば、うっかりロイス3まで削られても、まだバックトラック成功の目がありますし(3倍振り成功率84.9%)、運良く被害が少なければ、一倍振りで帰ってこられるレベルの運用ができます。
もし、これ以上ロイスを失ったらバックトラックが困難になる状況に陥ったら、選択肢は2つあります。
タイタスによる復活をあきらめて、戦闘不能で戦線離脱するか(敵のトドメ宣言攻撃が無ければ死にません)、もしくはバックトラックを諦めて、残りロイスをクリティカル減少に使う、文字通りの捨て身攻撃を仕掛けるかです。
◆得られる経験点について
セッション終了時にプレイヤーに入る経験点は、基本ルールの場合最大20点です。
上級ルールブックのSロイスを導入しているなら25点。
エネミーにDロイスやEロイスを持たせているなら、その数だけ経験点も増加します。
GMにはもっと入りますが、持ち回りキャンペーンで自分もPCを運用しているので無い限り、あまり意味がありません。
ここから、二倍振りで-2点、三倍振りで-5点です。
減りはするもののそれほど大きな差でもありません。
そもそも時間をかけてキャンペーン(連作シナリオ)で遊ぶのでなければ経験点を蓄積する意味も薄いです。
◆経験点システムの旧式化
うさほまれの私見ですが、この経験点システムは、伝統的(旧世代)のオフライン・サークル主体の遊び方に適合していたものなので、昨今のオンラインセッション主体の遊び方⇨キャラクター作成時の経験点レギューレーションが定められており、連作シナリオを遊ぶ事も稀…という実態にはそぐわないものになってしまっています。
経験点を貯めよう稼ごうという目的意識が、PLに生じにくいのです。
ここら辺について、オフライン主体の時代からのユーザは、少し頭を柔らかくする必要があると感じています。
◆経験点度外視のプレイングについて
ここからの話しはある種の禁じ手…ゲームデザイン上の推奨(多くの経験点獲得を目指すと良いセッションになる)から外れる事…ですが、成長を前提としないセッションならば3倍バックトラック前提のプレイングをするのもアリと言えばアリです。
例えば。
ボス戦は長めの4ラウンドを想定。残機としてのロイスを3個削られる前提で、残り4ロイス×3倍のバックトラックと考えれば、12D(期待値66)を目安に立ち回る事が可能です。
10台後半の侵蝕率コストを払う重いコンボも躊躇せず使って行けますし、攻撃の為にタイタスを使う余裕も生まれます。120%エフェクトの使用も視野に入ります。より劇的な…狂戦士的な…闘いが可能となります。
これ実は、残ロイス数のマネジメントに不馴れな初心者さんにも向いているプレイングスタイルでもあります。
⇒Dロイス不使用を前提にして、ロイス枠7つをクライマックス終わりまでに埋めておく。あとは、安全マージンを考えて侵蝕率上限150程度と考えて立ち回ればオーケー…ということで、分かりやすいのがその理由です。
#いいかい切り札くん
— 🐰うさほまれ@ダブルクロスのススメ (@usahomare) 2022年4月2日
侵蝕率の上限はね「100+残りロイス×12」が限界値と覚えておくといい。
ただし、最大7つまで持てるロイスはボス戦で復活リソースとして消費されていくから、実際は残りロイス3(侵蝕率136)か、残りロイス4(侵蝕率148)辺りがギリギリの落としドコロになるんだ。
ダブクロはロストの覚悟を決めればタイタスとジェネシフトで限界突破ができるのでドラマチックにできる。
— 🐰うさほまれ@ダブルクロスのススメ (@usahomare) 2022年11月19日
何ならプール経験点で《ヴァイタルアップ》を生やしてもいい。
今更気づいたんだけど、レコードシートver3(リンケージマインド)から、高侵蝕率時のボーナスが変更になってる。
— 🐰うさほまれ@ダブルクロスのススメ (@usahomare) 2022年11月19日
ダイスは最高7個までしか増えないが、それまで+2が天井だったエフェクトレベルが侵蝕220から+3になる。 pic.twitter.com/JIYpnzqCcR
◆サプリメントを導入すると
どんどんバックトラックの成功率が上がります。
上級ルールブック
>侵蝕率上昇を抑えたりバックトラックが有利になったりするDロイス効果が色々登場しています。
【生還者/バックトラック3D追加】
【安定体/バックトラック振り直し】
【記憶探索者/ロイス回復】
【古代種/フラットシフト/コンボ侵食0】
【古代種/リプレッション/侵蝕率肩代わり】
【奇跡の血/コンボ侵食低減】
【異形/コンボ侵食低減】
>Dロイス【転生者】【複製体】を使えば、ジャーム化したキャラクターをPCとしてパワーアップ再登場させることが可能です。
>Eロイスルールが登場。エネミーが強くなりますが、Eロイス1つにつきPC全員のバックトラックが1D有利になります。もらえる経験点も1増えます。
ロイス枠を使うのでエネミー1体につき最大7つまでしか積めませんが、ボスに限らず雑魚エネミーに持たせても良いので事実上いくつでも設定できてしまいます。GMの設定数次第では侵蝕率200%からのバックトラック成功なども普通に有り得る事になります。
パブリックエネミー
ファルスハーツ専用Dロイス【不死者/バックトラック119%でもジャーム化しない】が登場。
レネゲイドウォー
バックトラックを10有利にするユニークアイテム「ヒーローズクロス」がコスト0で取得可能=標準装備になっています。
その他「レネゲイズアージ」「レネゲイドウォー」では120%エフェクトが大量に追加されており、侵蝕率をガンガン上げて派手に(長く)戦闘を楽しもう…という方向にシステムが進化して行きます。
◆Ammoさん作の「DCDC(#DX3rd 確率計算ツール)」
https://double-cross-dice-calculator.pages.dev/
これを使うと、バックトラック成功率が正確に計算できます。