基本ルールブックにある120%エフェクトの活用について色々書いてみました。
- ●始めに
- ●120%エフェクトの役立ち所
- ●120%エフェクト解説
- 《120%:光の守護》 利用価値【無】
- 《120%:ファイナルフラッシュ》 利用価値【低】
- 《120%:黒星召来》 利用価値【無】
- 《120%:黒星粉砕》 利用価値【高】
- 《120%:電磁反応装甲》 利用価値【無】
- 《120%:自爆装置》 利用価値【高】
- 《120%:不死不滅》 利用価値【無】
- 《120%:夜魔の領域》 利用価値【低】
- 《120%:究極獣化》 利用価値【低】
- 《120%:魔獣の証》 利用価値【無】
- 《120%:透過》 利用価値【無】
- 《120%:融合》 利用価値【無】
- 《120%:空蝉》 利用価値【無】
- 《120%:神速の鼓動》 利用価値【低】
- 《120%:魂の錬成》 利用価値【無】
- 《120%:ギガノトランス》 利用価値【低】
- 《120%:戦神の祝福》 利用価値【高】
- 《120%:ブリッツクリーク》 利用価値【低】
- 《120%:ナーブジャック》 利用価値【低】
- 《120%:復讐の領域》 利用価値【高】
- 《120%:極大消滅波》 利用価値【高】
- 《120%:燃える魂》 利用価値【無】
- 《120%:アクアウィターエ》 利用価値【高】
- 《120%:堕ちる絶望》 利用価値【無】
- NEW◆サプリメントの120%エフェクト関連
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●始めに
120%エフェクトは侵蝕率コストがバカ高く、ジャームやボス専用のもの/120%エフェクトを使うプレイヤーはジャーム化上等の困プレイヤー…等の先入観があるかも知れません。
しかしながら、復活・ダメージ無効・範囲拡大以外の攻撃用のものを、バックトラック二倍三倍の成功前提で正しく使えば、劇的でロマン溢れるゲーム体験を演出してくれるガジェットになり得ます。特に攻撃力の伸びにくいトライブリードのキャラクターなら、キャラ立ちも含めて利用価値が高いです。
また、心情的にGMがダメージ0化エフェクトなどで対抗しにくい=効果が通りやすいというのも利点の一つです。
120%エフェクトは【生還者】以外のDロイスを取得していると、バックトラックの関係で運用が難しくなります。ここはある意味Dロイス無しキャラクターの特権と言えるかもしれません。
バックトラック三倍振りを前提にするなら、Dロイス持ちのキャラクターと比較して、Dロイス無しのキャラクターは、侵蝕コスト4Dの120%エフェクトを、侵蝕コスト1Dで使える計算になります。
●120%エフェクトの役立ち所
1、戦えない仲間のフォロー
登場侵蝕率ダイスで高い目を出し続けてしまい、クライマックスで十全に戦えなくなった味方分の1攻撃手番の与ダメージを賄う。戦闘力の低いキャラクターをGMが看過してしまい、戦闘が厳しくなってしまった時のフォローにも。
2、強すぎるボス対策
不馴れなGMの戦闘データ設定ミス&アドリブ修正も出来ない( ノД`)…により、強すぎるボスと戦う事になった場合のダメ押しに。リアクション不可・装甲無視のものが役に立ちます。
3、経験点が不要な場合
実情として、キャンペーンで遊ぶとき以外はセッション後の経験点を得られなくても問題ありません。
コンベンション等で当日限りの卓に参加する場合などが特にそうです。
オンラインセッションの募集を見ても、所持経験点を考慮したものはありません。
つまり、三倍バックトラックの安全性さえ確保しておけば、120%エフェクトは選択肢に入ります。
4、攻撃力が頭打ちで経験点が余っている場合
実際120%エフェクトにコストを回せるのは、殆どの場合高経験点キャラクターを使うときです。フルスクラッチならともかく、コンストラクションに搭載してもLV不足で、成長不要の一部のものを除いてリスクに見合った効果は得られません。
●120%エフェクト解説
それでは、基本ルールブック1と2から120%エフェクトを見て行きます。
プレイヤーキャラクター視点の利用価値について、【無】【低】【高】の三段階で評価します。
最大効果に関する言及は、表記通りの最高レベル(クロスブリード)を基準にしています。
◆◆エンジェルハイロゥ◆◆
《120%:光の守護》 利用価値【無】
被ダメージを0にします。エネミー用ですね。私がGMの時、この手のエフェクトはプレイヤーのカタルシスを削ぐとの判断から、何らかのシナリオギミックがある時以外はまず採用しません。
《120%:ファイナルフラッシュ》 利用価値【低】
ドッジクリティカル+1、ダメージ+20ほど。
メジャーアクションの攻撃にコンボさせるので、少なくとも侵蝕率150辺りからのバックトラックが必要となるため、コスト効率が悪いです。残りロイス5の二倍~残りロイス4の三倍…で使えます。
ちなみに、メジャーアクションとコンボさせるエフェクトは、Dロイス【古代種】の《フラットシフト》を利用する事で、コンボ全体の侵蝕率上昇を0にできます。
◆◆バロール◆◆
《120%:黒星召来》 利用価値【無】
被ダメージを0にします。エネミー用。
《120%:黒星粉砕》 利用価値【高】
侵蝕率コスト4D、メジャーアクション使用、リアクション不可、装甲無視、範囲選択に最大11D(≒60)のHPダメージ。
ダメージ系120%エフェクトでは最強の威力です。侵蝕コストがランダムダイスではありますが、バックトラックの目標値は40程です。残りロイス4の二倍~残りロイス3の三倍…で使えます。
ちなみに、この手のダメージエフェクトは一見無敵ですが、カバーリング(ガードはできない)と《氷雪の守護》等ダメージ軽減エフェクトでの対応は可能です。
◆◆ブラックドッグ◆◆
《120%:電磁反応装甲》 利用価値【無】
20点のダメージ軽減をLV回発生させる。ボスに使われるとヒジョーにウザイ( -д-)
《120%:自爆装置》 利用価値【高】
侵蝕コスト4D。HP0をトリガーにしたオートアクション。至近範囲に最大8Dダメージ。リアクション不可・装甲無視。
メジャーアクションを使わない所が強い。
範囲"選択"ではない点に注意。範囲に仲間がいたら巻き込みます。
バックトラックの目標値は40くらい。残りロイス4の二倍~残りロイス3の三倍…で使えます。
エグザイルの《ウルトラボンバー》、ノイマンの《100%:ラストアクション》、エンジェルハイロゥの《100%:鏡の盾》等で倒れた時に併用すると劇的な効果を発揮します。
◆◆ブラム=ストーカー◆◆
《120%:不死不滅》 利用価値【無】
復活エフェクト。エネミー用。
《120%:夜魔の領域》 利用価値【低】
侵蝕コスト20。ラウンド一回・使用回数LV回で、行動値0の追加行動を得る。ほぼエネミー用。PCが使っても一回が限度。
攻撃コストを侵蝕率10以下に抑えられるなら、バックトラック目標値は50になります。この場合、残りロイス5の二倍~残りロイス4の三倍…で使えます。
◆◆キュマイラ◆◆
《120%:究極獣化》 利用価値【低】
《完全獣化》使用時に攻撃力に最大+6D。コストに見合う威力ではない。そもそも《完全獣化》を使うPCは《神獣撃》を利用しているはずなので、このエフェクトの利用価値はますます下がる。ほぼエネミー専用のハッタリ(過剰攻撃力演出)エフェクト。
《120%:魔獣の証》 利用価値【無】
復活エフェクト。エネミー用。
◆◆エグザイル◆◆
《120%:透過》 利用価値【無】
被ダメージ0化エフェクト。エネミー用。
《120%:融合》 利用価値【無】
特別ルールまであるのに、その有効利用法が見いだされていない謎のネタエフェクト。
エフェクトアーカイブで使用タイミングが変わり若干使いやすくはなったが、やはり有効利用は難しい。無理して使うにしても、合体エネミーの必殺技演出くらいのものです。
◆◆ハヌマーン◆◆
《120%:空蝉》 利用価値【無】
被ダメージ0化エフェクト。エネミー用。
《120%:魂の錬成》 利用価値【無】
復活エフェクト。エネミー用。
《120%:戦神の祝福》 利用価値【高】
侵蝕コスト20、最大で攻撃力+8D。他の攻撃系120%エフェクトと比べると劣る性能ですが、攻撃力が頭打ちになりやすいノイマンが使える所に価値があります。
メジャーアクションの攻撃にコンボさせるので、バックトラックの目標値は50くらいとなります。残りロイス5の二倍~残りロイス4の三倍…で使えます。
このエフェクトも、侵蝕率を上昇を0にする《フラットシフト/上級ルールブック》コンボが利用可能です。
《120%:ブリッツクリーク》 利用価値【低】
侵蝕コスト4D。イニシアティブに追加行動を得る。他人にも使える。
PCが使うならなるべく仲間に使った方が安全です。この場合はくれぐれも仲間のバックトラック成功率への配慮を忘れないようにしましょう。
バックトラックの目標値は40くらい。残りロイス4の二倍~残りロイス3の三倍…で使えます。
◆◆オルクス◆◆
《120%:ナーブジャック》 利用価値【低】
侵蝕率コスト4D。RC攻撃で当てた上で[意志]対決で勝てば、自傷を仕向けられます。効きさえすれば悪くない効果ですが、[意志]対決は往々にしてクリティカル10対決になるので、特にボス相手では確実性に欠けます。《妖精の手》や《オリジン・レジェンド》等で補助する必要があります。無理して使うより、もう一つの《復讐の領域》を使った方が確実です。
エネミーが使うなら、PC1にヒロインを攻撃させるなど、嫌がらせに最適な効果を発揮します。
一応ルール上の"攻撃"ではないので、カバーリングされる事はありません。
《120%:復讐の領域》 利用価値【高】
侵蝕率コスト4D。被ったダメージをそのままカウンターする。
メジャーアクション不要・成長コスト不要で、相手次第ながら大ダメージも期待できる辺りが優秀。カバーリングで使えればさらに強かったんですけどねー。
バックトラックの目標値は40くらい。残りロイス4の二倍~残りロイス3の三倍…で使えます。
◆◆サラマンダー◆◆
《120%:極大消滅波》 利用価値【高】
侵蝕率コスト4D。イニシアチブタイミング(メジャーアクション不要・行動済みでも使えます)、範囲選択、射程視界、最大ダメージ8D、装甲ガード無視・リアクション不能。
120%エフェクトの代名詞的エフェクトです。ガードキャラの隠し玉として使えます。
バックトラックの目標値は40くらい。残りロイス4の二倍~残りロイス3の三倍…で使えます。
判定が無いので、判定の直前が使用タイミングである《孤独の魔眼/範囲を単体化》の影響を受けません。
《120%:アクアウィターエ》 利用価値【高】
侵蝕率コスト10。オートタイミングで仲間を戦闘不能を回復させるエフェクト。
《リザレクト》と同じ感覚で自分に使うことも可能。
ロイス数の少ない仲間に大変喜ばれるエフェクトです。
《120%:堕ちる絶望》 利用価値【無】
衝動判定を発生させる。ハッキリとエネミー専用かつ凶悪なエフェクトです。
NEW◆サプリメントの120%エフェクト関連
●上級ルールブック
ピュアブリード専用Dロイス【申し子】のエフェクト《リミットブレイク》。メジャーアクションのエフェクト限定ですが、侵蝕率が120%まで行っていなくても120%エフェクトが使えるようになります。
基本ルールブックまでの120%エフェクトは使用回数制限があるのでこの《リミットブレイク》では十分に生かしきれませんが、サプリメント「レネゲイズアージ」出現により状況が変わります。
Dロイス【古代種】のエフェクト《フラットシフト》。メジャーアクションで組み合わせたエフェクトの侵蝕率上昇を0に出来ます。《黒星粉砕》や《戦神の祝福》に利用出来ます。
●インフィニティコード
ウロボロスの120%エフェクト《原初の虚》。他のシンドロームの120%エフェクトをコピーして取得出来ます。
とは言え《原初の虚》を120%エフェクト取得に使うことは殆んどありません(専ら奥の手用100%エフェクト取得に使う)。
●パブリックエネミー
ファルスハーツ専用Dロイス【不死者】…バックトラックが119%以下ならジャーム化しません。120%エフェクトが使いやすくなります。
●レネゲイズアージ
強力で実用的な120%エフェクトが、衝動×シンドロームで145個登場。
衝動とシンドロームに合うもののみ取得できるので、ピュアブリードなら145個の中から1つだけしか選べない。クロスブリードなら2つ。トライブリードなら3つとなる。
使いたいアージエフェクトがあるなら、キャラメイクの段階から衝動も厳選する必要が出てくる。
侵蝕率上昇は比較的マイルドで扱いやすい。
…しかしながら、実質1・2回使えるだけ/LVを上げないと劇的な効果が得られないものが多い/次のラウンドから効果が出るものとか普通にある/変異暴走が面倒・忘れがち/《リミットブレイク》で効果的に使えるものがほとんど無い/サプリメント自体が普及してないのでレギュレーション入りしない…等々の影響で、セオリー化されたエフェクトはほぼ存在してません。
●エフェクトアーカイブ
Sロイスの昇華でエフェクト回数の回復が可能に。ジャーム化覚悟なら自力でも120%エフェクトの連続使用が可能になった。
経験点15でバックトラックが10点有利になる「メモリー」ルールが登場。最大取得数は3個。
これさえあればバックトラック三倍振りを覚悟しなくても120%エフェクトが使える。
●リンケージマインド
Dロイス【調和者】…他人のエフェクト一つの侵蝕率上昇を一回だけ0にする。まさに120%エフェクトを使う仲間の支援専用といった効果。
●レネゲイドウォー
各シンドロームに120%エフェクトが1個づつ増加。レネゲイズアージのものと違い衝動のカテゴリーに限定されません。侵蝕率上昇もマイルドで使いやすい。