ルールブック1・2掲載のシンドローム別エネミーエフェクトを基本に活用アイデアを考えて行きたいと思います。
エネミーエフェクトはボスだけでなく、サブボスやザコやNPCも使えるエフェクトです。特にシンドローム別のエフェクトは面白いものが多いので、使いこなしてプレイヤー達の意表をついてやりましょう!
- ◆シンドローム別のエネミーエフェクト
◆シンドローム別のエネミーエフェクト
◆エンジェルハイロゥ
《第三の瞳》
後出しでシーン外から、PC達のやり取りを見聞きしていたことにできます。抵抗する術はありません。
エンジェルハイロゥには《ウサギの耳》もあるので、どんな秘密も筒抜けとなってしまいますし、相手はどんな作戦や行動にも先手を打つことが可能となります。
妙に先回りされたり、秘密を知っているキャラ(ボス)を設定して、後からこのエフェクトを使っていた事をネタばらしすると面白いです。
GM裁量により 〈知覚〉対決で抵抗出来るようにしても良いと思います。
《フラッシュエンド》
隠密状態からの攻撃を一回だけドッジ不可にします。エンジェルハイロゥの隠密化エフェクト《陽炎の衣》を使ってからから発動させる事になります。
2ラウンド目のボスの攻撃で、シーン攻撃の《スターダストレイン》に繋げると、PCのピンチを演出できます。
まず聞き慣れない名前のエフェクトなので、PLに「何をしてくるつもりだ!?」と思わせる事ができます。
◆バロール
《グラビティエリア》
セットアップにシーン対象(自分以外)でダイスペナルティー6とかをバラ蒔きます。コンスタントに使われると、支援キャラがいないチームには結構なストレスとなります。
イニシアチブタイミングのエフェクトも封じますが、PCに関係するのはバロールの《時間凍結/追加行動》、ハヌマーンの《スピードフォース/イニシアチブ行動》、サラマンダーの《120%:極大消滅波/大ダメージ》くらいです。
戦闘中に解除できるようにする為、サブボスが使うのに適する性能ですが、そうするとボス本体の《加速する刻》も封じてしまうのが厄介です。逆にこれを利用して、サブボスを倒すとボスが《加速する刻》を使ってくる展開にするのも変化がついて面白いかもしれません。
《時空の裂け目》
ボスが自由に使える異空間を作り出せます。どこでもドアと秘密基地が合わさった感じです。メジャーアクションは使いますが実質の《瞬間退場》として運用できます。
ここへの侵入手段を見つけ出す事を、ミドルフェイズの調査項目に入れるという利用法が考えられます。
「ボスのエフェクトの使用に合わせて、バロールのPCがRCによる対決判定を行う」等の対抗手段が考えられます。達成値ブーストにタイタスを使わせるのも、クライマックス感の演出になり盛り上がります。
◆ブラックドッグ
《運命の雷》
一回だけ、ガード不可の攻撃を放ちます。
白兵と射撃なら同様の効果を《バリアクラッカー》で得られるので、〈RC〉で戦うボスに《フラッシングプラズマ》等のシーン攻撃と合わせて使わせるのが効果的運用法となります。
毎シーン一回使えるので、ミドル戦闘があるなら積極的に使い、ボスの特別感を演出するのも面白いです。
《通信支配》
シナリオ内単位で無線や電話やケータイを使えなくします。一般社会も大混乱ですね。UGNのバックアップや情報提供も受けられなくなります。
組織的な作戦行動が難しくなるので、PCチームのような小隊単位での行動が重要な局面を作り出せます。
「きっとFHのテロだ。良くわからんけどこの状況をなんとかせねば!」というシナリオを作れます。
クライマックス付近だけで発動させて、UGNの作戦を混乱させるという使い方もあります。
《ドミネーション》
セキュリティを支配してしまいます。ボスがUGNの重要施設に堂々と侵入するのに使えます。
◆ブラム=ストーカー
《エイジング》
肉体年齢を若くしたり老いたりさせます。
実年齢の割に妙に若いキャラクターの演出に使ったり、街に老化(若返り)現象をバラ蒔いて事件を起こしたりできます。
《サクリファイス》
近くにいる従者を消費して、一回だけ戦闘不能から復活します。汎用性に欠けるので使いにくいエフェクトです。使うならしっかり演出を入れて、従者使いエネミーの個性として活用したい所です。
単に復活エフェクトが欲しいなら、120%の《不死不滅》を利用した方が手っ取り早いです。
《従者の目覚め》
従者が自我を得ます!ワンダフル!
既に殺したヒロインをこれ+《不死者の人形》でコピーして、シナリオ序盤から記憶喪失状態で登場させるとか鬼畜な所業が可能になります。最後はPC1を庇って死ぬパターンのやつです。
ちなみに、上級ルールブック掲載のEロイス【血の花嫁】でも似たような事が可能です。
◆キュマイラ
《巨神獣化》
巨大してHPと攻撃力を大幅に増強します。演出映えするので、積極的に使いたい所です。
ドッジ不可になりますが、肉体の高いエネミーはドッジが高くなりすぎる問題があるので、ゲームバランスを安定させる意味では利点となります。マスタリングの省力化にもなりますね。
《瞬間適応》
まんま、ジョジョの奇妙な冒険第二部のラスボス、「カーズ」の究極生命体(最終形態)を再現するエフェクトですね。
データ的な利点はありませんが、溶岩の中から出現したり、隕石の中から出てきたりする演出に使ったりもできます。
《野獣の証明》
効果はほとんど《ワーディング》と同じですが、相手の意識を保ったままで無力化できる点が特別です。オープニングでオーバードに覚醒するPCに対して使うのが主な使い道になりそうですねー
◆エグザイル
《悪食の食卓》
有機物なら何でも食べます。質量保存とかは考えなくて良いですね。演出上、死体処理以外の使い道は無さそうです。「死体が見つからない事件」のギミックに使えます。
《神出鬼没》
文字通り神出鬼没になります。ミドルフェイズでは便利に使えます。
状況を問わずに登場退場できますが、戦闘中なら退場にはルール通りメジャーアクションを使う事になります。
◆ハヌマーン
《嵐の塔》
シーン中の飛行を禁止します。具体的にはPCの使うマイナー飛行移動エフェクトを封じます。つまり、マイナー武器作成を使うキャラや、同エンゲージに攻撃出来ないキャラに対して、厳しい状況を作り出す事ができるわけです。
《沈黙の壁》
この攻撃が当たると音が聞こえなくなります。ロールプレイを阻害する要因になるので、使用はオススメしません。
《ワールウィンド》
イニシアチブのタイミングで好きな場所へ移動できる便利エフェクト。離脱や退場も可能。白兵エネミーが戦場を駆け回る手段として重宝します。
ちなみに《瞬間退場》はオートアクションなので、このエフェクトとは使うタイミングが違います。
◆モルフェウス
《キングダム》
町ひとつサイズまでの建造物を造ってしまいまうというスペクタクルなエフェクトです。
ボスのアジトにするのが定番ですね。造形描写に凝れば、ジャームの狂気を表現する演出に使えますね(犬カレー空間とか)。一般判定を織り込んでダンジョン突破イベントにしても面白いです。
バロールの《ポケットディメンジョン》と合わせて使えば、異空間にまるごと町のコピーを作り出してPCを誘い込んだり、追憶の世界を作り出したりetc シナリオのネタにもなります。
《結合解除》
アイテム破壊攻撃です。
エフェクトで常備化した武器…ブラックドッグの《ハードワイヤード》《ウェポンマウント》などは破壊できません。
しかし、素手を含む一般のアイテムや、《インフィニティウェポン》等エフェクトで"作成"した武器は破壊されます。《サイバーアーム》も素手を強化しているだけなので、やはり破壊されます。
ユニークアイテムやDロイスで取得したアイテムも、エフェクトで常備化したものではないので破壊されます。ヤバい効果ですが、この点はエフェクトアーカイブでも改定されていません。
アイテムは一度壊れるとセッション中は修理できません。素手アタッカーなら実質戦闘不能です。大抵のPCは予備の武器など持っていないので、通常武器を使うアタッカーにも致命的です。
ミドルフェイズで使ってビビらせると良いですね。クライマックスまでに対策もできますし。
[対象:単体]なので、バロールの《因果歪曲》、オルクスの《要の陣形》等とコンボして範囲を拡大する事になります。
〈RC〉で使う射程視界の白兵攻撃…《フルパワーアタック》で攻撃力を増やせる…という珍しいエフェクトとなっていますが、エフェクトアーカイブで射撃攻撃に訂正されています。さすがに強力なので、使用回数も侵蝕率に関わらず最大3回に制限されました。
◆ノイマン
《アンタッチャブル》
主に自分の経歴や身元を不明にするのに使います。具体的には、ボスに関して情報収集をしても「不自然なほどに何もわからない」という結果を提示する事になります。
とは言えこれでは話が進まないので、高い達成値を出したら分かるという設定する事になります。
設定する難易度は15ほどが妥当でしょうか。PCは得意の情報エフェクトを使ったり、何回もシーンを使って判定したり、タイタスを使って達成値を伸ばしたり、財産点を大量に注ぎ込んだり…して挑む事になります。
《疑心暗鬼》
対象PC一人のコネを一つ使用不能にできます。シーンの最後に一回しか使えませんが、自分が登場していなくても使えます!
PC達は登場する度に、一つづつコネが使えなくなって行くわけです。これはなかなかの圧です。
第1話からやるとただのリソース潰しになってしまうので、連作シナリオの中編シナリオで用いると、良いカンフル剤になると思います。
◆オルクス
《ブレインジャック》
前述したエグザイルの《メンタルインベイジョン》と同じ効果です。
使用回数制限無し。意思対決で勝てば、PC相手でもシナリオ中持続で完全支配できてしまうという鬼性能です。
NPCをコントロールしてPCチームを騙し(偽情報を流し)、罠に嵌める(同士討ちさせる)のが主な使い道になります。
《失われた隣人》
対象を支配して、セッション中に特定の人物を認識できなくしてしまいます。PCにも効果があります。〈意志〉で抵抗のチャンスはありますが、ほぼ抵抗は不可能です。
犯人を認識できなくするなどして、ミステリーのトリックに使う等が考えられますが、PCがボスを認識できなくなったりすると致命的です。シナリオに織り込むのが難しいエフェクトですね。
《見えざる道》
効果は《瞬間退場》と同じです。オルクスなら追加でプラス1回(合計2回)使えるようになる感じですね。
◆サラマンダー
《天候操作》
これを使ってシナリオを通じたボスの性格を表現すると良いですね。
炎を使うなら晴れの暑い天候に/冷気使いなら雪の天候/ボスを倒したら普通の天候…といった感じでしょうか。
《バーストブレイク》
一回だけダメージを+5Dにします。バランス的には開幕の一撃で使いたいですが、怒りのエネルギーを乗せる演出で中盤以降に使うと効果的かと思います。
◆ソラリス
《怒れる心》
シーン中に憎悪をばらまきます。PC一人がシーン中から(仲間からも)集中攻撃を受ける事になります。ミドルフェイズなら《リザレクト》で凌げなくもないですが、侵蝕率は爆上がり必定です。
クライマックスでこれを使ってしまうと対象PCはジャーム化必定です。さらにはPCに憎悪を植え付けて、ヒロインを手にかけさせる事すら可能です。
…使わない方が良いですね…
《治らずの病》
ボスを倒さないと癒せない病を流行らせます。町中を人質にできたりします。オーバードには無効ですが、固定ロイスを罹患させるのも良いですね。
単純にボスに対するヘイトを稼げるので、シナリオに使いやすいギミックとなります。
《蝕む声》
シナリオを通してエキストラを洗脳し煽動するエフェクトです。ヤバい宗教の教祖やが人々を支配する演出に使えますね。
対策としてエキストラを無力化する《ワーディング》が使えてしまうので、PCを攻撃させたりはできません。
◆アザトース
◆レネゲイドビーイング
《フォールダウン》
セットアップに使ってシーン中のエフェクト使用を禁止します。自分も使えません。《リザレクト》も使えません。圧倒的効果です。
ただし「持続するエフェクトは任意のタイミングで切る事ができる」ので、PC達の行動が終わってから自分だけエフェクトを使う事も実は可能です。
それはさておき、たまにエフェクトを使わない戦いをするのも面白いです。ミドルフェイズのザコ戦で苦戦してもらいましょう。《リザレクト》だけは使えるとしても良いでしょう。
ギミックとして使うなら、解除方法として何らかの弱点アイテムの使用を条件にしたり…アイテム調達がシナリオイベントに。アイテム使用が判定に。…する事が考えられます。
悪魔に十字架、妖怪にお札、植物に炎、対抗種による攻撃etc
《不死生命》
倒しても何度でも復活します。棺を見つけて処理しないと復活するバンパイアなんかがモチーフですね。
何らかの弱点を設定して、それによる攻撃でトドメを差す必要を設定したりするのが一般的でしょうか。ミドルフェイズの情報収集で弱点を調べる事になります。
ちなみに汎用Eロイスの【不滅の妄執】でも、同様の効果が得られます。
《不老の体》
年老いない設定を付けるエフェクトですね。
《ハザードコール》
侵蝕率が10とか上がる攻撃です。えげつない!
エネミーエフェクトではありませんが、実質のエネミーエフェクトです。
逆説的ですが、PCで使いにくいエフェクトは、全般的にエネミーサイドでいい仕事をしてくれます。
— 🐰うさほまれ@ダブルクロスのススメ (@usahomare) 2022年12月20日
デバフ・回復・120%・従者などですね。
イージーエフェクトもエネミーに使わせると良い演出に...
続き→https://t.co/9ICusM8kYL#マシュマロを投げ合おう
敵性勢力もイージーエフェクト使って来るからね!
— 🐰うさほまれ@ダブルクロスのススメ (@usahomare) 2022年12月18日
⇨プロファイリングされたり、壁抜けや猫の道で奇襲されたり、不可視の領域でアジト隠されたり、猫や鳥に化けて偵察されたり。
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ゲームシナリオの書き方 第2版 基礎から学ぶキャラクター・構成・テキストの秘訣
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— ケースワベ【K-SUWABE】 (@KSUWABE) 2023年3月11日