ダブルクロスのススメ

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TRPGダブルクロスの動画を見るんだけどルールがわからないという方へ

TRPGダブルクロスのルールの要点を超ざっくりと解説してみたいと思います。
お急ぎの方は赤字だけ拾う感じでどうぞ。

 


まずはこれをご覧下さい!




●どんなシステム?

現代世界の裏で異能の力を使える強い人になって悪者と戦う。

異能の力を使うほどに人間性を失ってゆく様を表現した「侵蝕率(しんしょくりつ)」システムが最大の特徴。

異能力バトルを題材にしたフィクションは大体再現可能な程の豊富なデータ群を持つ。

そんなこんなで初見の人がヒクくらい専門用語が多い。


●判定方法

判定システムは10面体サイコロを複数使う独特なもの。基本は…

判定に使う能力値(おおむね1~9)の数だけサイコロを振る。

合計ではなく、一番高い数字が結果。
数値が高ければ高いほど良い。

…これだけなのですが、ここに技能やクリティカル処理、特殊能力等の附則があるので結果の数字は往々にして10を越えます。
正直なところ実際にプレイしないと理解が難しいです。
なので、ここでの詳しい説明は省かせてもらいます。

動画を見る分には、高い数字を出せば成功し、効果(発生するダメージ)も大きくなる。
とだけ覚えておけば大丈夫です。


◆判定結果のイメージ

ヒトケタ:低い。失敗したかも?
10~19:戦闘の判定じゃなければまず成功する。
20~40:攻撃判定は大体これくらいが標準。
50以上:大成功。
サンケタ:珍しいレベルの大成功。


◆ダメージ数値のイメージ

20以下:オーヴァードの攻撃としては低い。
30:普通。
40:アタッカーなら、これくらいはコンスタントに出したい。
50以上:高いダメージ。結構頑張った感じ。
サンケタ:かなり無理しないと出せない数字。



ダブルクロスの専門用語

◆レネゲイドウィルス

異能力を発現させるウィルス。
発症率はかなりの低いものの世界中に蔓延している。
この事が知れ渡ると大規模なパニックが起きるので、全世界が国家レベルで共謀し隠蔽している。

ちなみにレネゲイドという言葉は"背教者(はいきょうしゃ/裏切り者)"という意味。


◆オーヴァード

異能力者の事。
レネゲイドウィルスによって異能力を使えるようになった者の総称。
こちらの存在も世間から隠蔽されている。

英語ではoverdなので、"超越した者"程の意味となる。


◆シンドローム

異能力を13ジャンルほどに分類したもの。
ポケモンで言うところの「タイプ」。
キャラクターを作るときに好きなように選ぶことができる。

・エンジェルハイロゥ/光と超感覚。
・ブラックドッグ/電気と機械化。
・ブラム=ストーカー/吸血鬼的なあれこれ。
・キュマイラ/強化系。獣化。
・エグザイル/ゴムゴムのあれこれ。
ノイマン/超賢くなる。ケンカも強い。
ハヌマーン/超スピードと音波操作。
・バロール/重力と時間操作!
モルフェウス/具現化系。
・サラマンダー/熱操作、炎と冷気。
ソラリス/幻覚とヤバい薬。えげつない。
・オルクス/空間操作。テレキネシス
ウロボロス/万能の影を操る。能力コピー。

キャラクター1人につき1~3種ほどのシンドロームを扱える。

賢くて/超スピードで/重力も操れる…キャラなら、ノイマン×ハヌマーン+バロールのシンドロームを持っているという事になる。


◆エフェクト

ポケモンで言うところの「わざ」。
シンドローム毎に百種類を越えるエフェクトがデータ化されている。
ダブルクロスでは、これらを組み合わせて(コンボさせて)オリジナルの技を作る事かできる。

例:ブラックドッグ(電気)×ハヌマーン(速さ)のシンドロームを持つ剣士が、
エフェクト
《一閃/移動攻撃》
《バリアクラッカー/装甲ガード無視》
《マシラのごとく/大ダメージ》
をコンボ。
⇒雷の呼吸壱の型"霹靂一閃"!


◆侵蝕率

レネゲイドウィルスに侵蝕されている度合い。
エフェクトを使ったり、ゲーム中のシーンに登場すると上昇する。
上昇に比例してパワーアップできるが、上げすぎると、怪物(ジャーム)になってしまう。


◆ジャーム

ダブルクロスにおける主な敵。
力を使いすぎたオーヴァードの成れの果て。
超自己中心的な欲望に基づいて人々に害悪を為す絶対悪のような存在。
レネゲイドウィルスに完全に乗っ取られていて、二度とまっとうな人間には戻ることはない。
放おっておくと世界壊滅に繋がりかねないので、見つけ次第討伐するしかない。
パワータイプだとバトルジャンキー的なモンスターだが、知的なタイプだとメイドインアビスのボンドルド卿のようなヤツもいる。

ちなみにジャーム(germ)とは、医学の専門用語で"病原菌"という意味。


◆ロイス

人との絆のこと。
「○○さんとロイスを結ぶ」みたいに使う。
キャラクターは最大で7枠までのロイスを持つ事ができる。
人間性のキャパシティ(容量)みたいなもの。

最も重要なリソースで、後述の
【タイタス昇華】限界突破の切り札
【バックトラック】ジャーム化判定
…に使われる。

スーパーマンのヒロイン「ロイス・レーン」に由来する。


◆タイタス

壊れた絆のこと。
ロイスとの関係が壊れると(壊すと)そのロイスはタイタスと呼ばれるようになる。
「○○さんとのロイスはタイタスになった」みたいに使う。

タイタスを消費すると(昇華すると)、キャラクターに限界を突破した力を発揮させる事ができる。
主にボス戦での復活リソース(残機)として使われる。
復活の為に故意にタイタス化させる事も多い。人間性を捨ててヤケクソパワーを発揮するイメージだ。

シェイクスピアの悲劇「タイタス・アンドロニカス」に由来する。


◆バックトラック

エンディング直前のこの判定に失敗するとキャラクターがジャーム化する。

各キャラクターは、タイタス化していないロイスの数×3までの10面サイコロを振る。

「キャラクターの侵蝕率-サイコロの出目の合計」が100を越えると判定は失敗。そのキャラクターはジャーム化してしまう。

実際のゲームでは、残りロイス4/侵蝕率150もしくは、残りロイス3/侵蝕率140…周辺なると、キャラクターはジャーム化の可能性が出てくる事になる。

怪物と戦う程に負の力が溜まり、それがオーバーフローすると討伐対象の怪物になってしまう…「魔法少女まどかマギカ」に類似した構図と言える。
この危うさがダブルクロスというゲームの魅力の1つである。

ちなみにバックトラック(back track)とは、引き返す・後戻りという意味。


◆衝動判定

オーヴァードは強く敵対的なレネゲイドの気配を感じると、体内のレネゲイドが活性化し、精神に強い衝動を受ける。
「鎮まれ俺の右腕ッ!」を再現するためのルールと言える。
衝動判定に失敗すると、バッドステータスの「暴走」となり、防御行動が行えなくなってしまう。
主にボス戦開始のゴング的なタイミングに発生する。


◆UGN(ユージーエヌ)

ユニバーサル・ガーディアンズ・ネットワークの略。
ざっくり言うと、オーヴァードによる正義の組織。
オーヴァード保護、レネゲイド研究、レネゲイド事件の解決・事後処理・隠蔽・情報操作・関係した一般人の記憶消去etcを行っている。
映画の「Men in Black」に非常に似た組織と言える。
日本支部長の霧谷雄吾(きりたにゆうご)が依頼者として頻繁に登場する。


◆FH (ファルスハーツ)

オーヴァードによる悪の秘密結社。
悪企みは大体UGNに阻止される運命にある。
エージェントの春日恭二(かすがきょうじ)が、不屈のイジられキャラとして有名。

正式な和訳は出ていないのですが、false heartで「偽りの心/不誠実」みたいな意味となり、その複数形なので、雑に訳すと「裏切り団」みたいな感じでしょうか。


◆レネゲイドビーイング(レネビ)

レネゲイドの力を背景とした人ではない知的存在。
良いやつも悪いやつもいる。妖怪・神・サーヴァントetc。何でもござれ。プレイヤーキャラクターとしても使える。
基本ルールブック2から登場した要素。


◆Dロイス(ディーロイス)

ディスクリプトロイスの略。
ロイス枠を1つを潰して…言うなれば人間性のキャパシティを削って…普通のエフェクトを越える特殊な能力をキャラクターに付加する。
キャラクターは強くなるが、持てるロイスが減るのでバックトラックがより厳しくなる。
100を越える種類がある。
上級ルールブックから登場した要素。


◆Eロイス(イーロイス)

エグゾーストロイスの略。
ジャームが使う様々な超絶パワーの事。
洗脳・破壊は朝飯前で、解除に失敗すると世界が滅びるようなものまである。
1つ使用される毎に、プレイヤーキャラクター達がバックトラック判定で振れるサイコロが1つ増える(判定が成功しやすくなる)という利点もある。
上級ルールブックから登場した要素。


◆「ダブルクロス…それは裏切りを意味する言葉」??

セッショントレーラー(予告文)の定型句だが、シナリオに毎回裏切り者が居たりするわけではない。
デビルマン」は人間の味方をするが、同族の悪魔からは裏切り者扱いをされ、助けた人間からも疎まれる。
ダブルクロスにおけるPC達オーヴァードも似たような境遇にあるのだ…ほどの意味合いを感じておこう。

このうたい文句の影響で、ダブルクロスPVP(プレイヤー同士がガチで争う)主体のシステムだという誤解を受けやすい。


●頻出するエフェクト

《リザレクト》

HPゼロ。戦闘不能から復活する。
ただし、侵蝕率が100%を越えると使えなくなる。

その後の復活にはタイタスを使う事になる。
侵蝕率が100%を越えた状態で戦い続けるのは、ジャーム化の危険性が高い行為となる。
ダブルクロスの戦闘は、アッサリ死んでは《リザレクト》ですぐ生き返る。というバランスである。


《ワーディング》

登場している非オーヴァード全員を戦闘不能にしてしまう。
主に戦う前の人払い結界として用いられる。


《コンセントレイト》

判定を大幅に有利にする。
大体の攻撃技にはこれが入る。

ゲーム的には「クリティカル値が下がる」という効果となる。
通常は判定サイコロの出目10がクリティカルとなり、振り足しロールを行える。
《コンセントレイト》を使うと、エフェクトレベル分だけクリティカル値が下がる。
出目9・8・7でもクリティカル(10として扱う)となり、振り足しロールが可能となる。






●基本的なルールブックを紹介

AmazonBOOK☆WALKER等で電子書籍でも出ています。スマホアプリで問題無く閲覧可能です。
オススメはしおり機能が秀逸なBOOK☆WALKEAです。
また、BOOK☆WALKERは初回購入得点で半額分のポイントがついたり、ポイント割り増しキャンペーン(最大70%!)などがあるので、よりお得にGETできる可能性があります。
物理本のレシートで手続きすると、実質半額分のポイントが付くキャンペーンもありました。



◆基本ルールブック1

2009/7/18発売
異能アクションTRPGの大本命『ダブルクロス』の最新3rdエディションです。リリース以来10年以上大きな版上げも無く遊び継がれている、国産TRPG屈指の名作です。
基本的なルールは全て掲載されていますので、この文庫版一冊だけでもダブルクロスを一生遊ぶ事が可能です。

ダブルクロス The 3rd Edition ルールブック 1 (富士見ドラゴンブック)


◆基本ルールブック2

2009/8/20発売 
遊びの幅が広がる詳細なワールド解説と、さらなるデータ満載のルールブック第2弾です。
多数の追加エフェクトはもちろんの事、新要素となるレネゲイドビーイングとイージーエフェクトが登場しました。
キャラクターをフルスクラッチで作成するルールはこのルールブック2に掲載されています。
【追加エフェクト】【イージーエフェクト】【レネゲイドビーイング】【アイテム】【シナリオ2本】

ダブルクロス The 3rd Edition ルールブック 2 (富士見ドラゴンブック)


◆上級ルールブック

2009/9/19発売
基本ルール1・2に載せ切れなかった新要素を大量導入したサプリメントです。
PCを飛躍的に強化するデータDロイス、ジャームに異次元の強さを与えるEロイス、大切な絆を表現するSロイス、経験点で常備化する強力なユニークアイテム等、ゲームをさらに刺激的にする、豊富な追加データ追加ルールが満載です。
2nd以前の公式リプレイ展開でどんな事件があったかについての記事や、さらに詳しい世界設定の解説もあります。
後続のサプリメントのデータ(Dロイス・Eロイス・ユニークアイテム等)を運用する為の前提になっている情報が掲載されているので、サプリメントを買うならまずこの一冊が必須です。
【Dロイス】【Sロイス】【追加エフェクト】【ユニークアイテム】【Eロイス】 【シナリオ2本】

ダブルクロスThe 3rd Edition上級ルールブック


●関連記事

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★付録1・オススメのYouTuberダブルクロス動画リンク

うさほまれが集めました。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLszq6miBq6PFj83kEji2aQ44amES3IOKj




★付録2・基本的なTRPG用語

TRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム)

架空の冒険物語を遊ぶゲーム。
様々な種類があり、ダブルクロスもそのうちの1つ。
ボードゲームのようにテーブルを囲んで遊ぶ事からこう呼ばれる。


◆オンラインセッション(オンセ)

TRPGをオンラインで遊ぶ事。
実際に集まって遊ぶのはオフラインセッション(オフセ)。


GM(ジーエム/ゲームマスター)

司会/シナリオ進行/判定管理等を行う人。
クトゥルフRPGだとKP(キーパー)と呼ばれる。


◆PL(ピーエル/プレイヤー)

各々自分のキャラクターを管理し、セッション内で冒険をする。


◆PC(ピーシー/プレイヤーキャラクター)

プレイヤーが使っているキャラクターのこと。
番号がついている場合、PC1がストーリーの主人公格として扱われる。



NPC(エヌピーシー/ノンプレイヤーキャラクター)

GMが管理するPC以外の全てのキャラクターの事。
モンスター、ボス、ヒロイン、情報提供者etc


◆ダイス

サイコロの事。
色々な判定に使う。
ダブルクロスでは10面体をたくさん使う。
10面ダイス一つの事を"1D10(いちでぃーじゅう)"と言ったりもする。
あるいは単に「わんでぃー」「いちでぃー」と言う人もいる。


◆ロール

サイコロを振る事
判定をする事
演技をする事
役割分担の事(RPGのRは元々この意味)
TRPGにおいては、使われる文脈で意味が変わる言葉。

「あいつの主人公ロール(演技)は秀逸だ」
「じゃあシーンに登場した人は1Dロールして(振って)侵蝕率を上げておいて下さい」


◆シナリオ

GMが用意する物語の筋書き。自作してもいいし市販のものも多数出版されている。
大筋しか決まってはおらず、プレイヤー達の行動や判定の結果が反映されて物語りが変化する。


ハンドアウト

GMが用意するPCの前設定。プレイヤーはこれに基づいてキャラクターを用意したり、セッションに臨む心構えをしておく。