ダブルクロスのススメ

夏以降でサプリが出るようです●ハートレスメモリー電子書籍化決定!●SSSの第4弾ラウンドアバウトが1月下旬発売されました!【更新履歴】●2/21サイレン記事に雷鳴の申し子を追加●1/20賢者の石記事にキャラ追加●1/17奈落の法則記事にウロボロスを追加●1/1GMのコツと遊ぶコツの記事にTweetを追加●12/7ボスエネミーデータ記事に1ラウンド戦について加筆●12/3アイテムアーカイブのサイレントエラッタを追記●11/16省燃費記事にIAキャラ追記●11/3ガード記事に

【22.12.30加筆】強制移動エフェクトの使い方@TRPGダブルクロス

強制移動エフェクト。必須ではないのですが、邪魔な敵をどける…戦闘の配置ギミックを攻略するのに大いに利用できるエフェクトです。

有効活用には行動順や移動に関するルールの理解が必要です。そこら辺を色々書いてみました。

 


◆強制移動させるエフェクト

キュマイラ《白兵/吹き飛ばし》飛ばし

バロール《RC/虚空の陥穽》引き寄せ

バロール《シンドローム/斥力の鎚》飛ばし

エグザイル《白兵/妖の招き》引き寄せ

ソラリス《交渉/恐怖の一言》飛ばし

ブラックドッグ《80%:マグネットムーブEA》引き寄せ

サラマンダー《シンドローム/120%:拒絶の業火RU》飛ばし


◆強制移動エフェクトの使いどころ

●その壱
邪魔な敵エンゲージや封鎖エンゲージを移動・解散させる事で、後続の仲間が移動しやすいようにします。


●その弐
ボスの取り巻き・カバーリングエネミーを移動させて、後続の仲間がボスに直接攻撃できるようにします。


特にカバーリングエネミーはこちらの一撃分の攻撃を確実に防いでしまう上に、ガードまでされたら一撃では落とせない事もある恐るべき敵です。
強制移動エフェクトは、この敵を倒しきらずとも1手番で無力化できる可能性を作り出す事ができます。

複数の敵を移動させたい場合がほとんどなので、強制移動エフェクトはコンボで範囲攻撃できるようにしておかないと、十全な機能を発揮できません。


◆飛ばし系エフェクトを使うコツ

《吹き飛ばし》《斥力の鎚》《恐怖の一言》

せっかく移動させても、そのエネミーの手番の移動で元の位置に戻られては意味がありません。

自分と続く仲間の両者が、移動させたいエネミーより早く動けるのなら問題無いのですが、大概はそうも行きません。

ですので、移動させたいエネミーの手番が終わってから…もしくは待機宣言の後に攻撃を仕掛けます。
PCとエネミーが両者が待機した場合、行動値が低いキャラの行動が先になるので、行動値の低さを逆手にとることができます。

強制移動距離は決まっていますが、移動先は決まっていません。飛ばした先でまとめて1エンゲージにしても良いですし、バラバラに飛ばしてもオーケーです。移動攻撃を範囲化して自分自身も巻き込めば、自分も一緒に移動することも一応可能です。

LVが上がれば10mとか移動させられるので、真上に飛ばして落下ダメージを狙える可能性もあるかも(無いかも)。


◆引き寄せ系のエフェクトを使うコツ

《妖の招き》《虚空の陥穽》《マグネットムーブ》

使う前にどこのエンゲージにも属していない(ボッチ)状態になるような位置取りしておき、そこにエネミーを引き寄せます。
この時、なるべく戦場から離れた方が好都合となります。マイナーアクションの移動エフェクトがあると役に立ちます。

引き寄せられた敵が本来の位置に戻るには、メジャーアクションで離脱移動をする必要があり、さらにその移動では他のエンゲージに入る事が出来ません。
(引き寄せのついでに硬直のバステも付加すれば、この離脱も封じる事ができます!)

カバーリングエネミーなら、本来いるべきボスエンゲージにたどり着けなくなります。
このスキに味方アタッカーは、悠々とボスを直接攻撃に行く事ができます。

エネミーが遠隔カバーリングや《ハンティングスタイル》等を持っていたら無効化される可能性がありますが、そんなに準備のよいエネミーはイヤですねえ。

バトルフィールドに散らばっているエネミーを、《妖の招き》《異形の祭典/複数体攻撃》《伸縮腕/射程視界》で一ヶ所に引き寄せて、範囲選択攻撃を使う仲間にパスするという使い方も考えられます。
…これはむしろエネミーが使いそうなコンボですね^^;


●《妖の招き》の射程について

エフェクト組み合わせのあやで、射程が短くなりやすいので注意が必要です。
このエフェクトの射程は20mですが、《伸縮腕》のように組み合わせたエフェクトの射程を伸ばす効果を持っていません。

◆射程至近(ムダ)になるパターン
例えば[射程:武器]のエフェクト《貪欲なる拳/白兵ダイス+》などと組み合わせると、20mではなく使っている武器の射程までしか届かなくなります。
素手や日本刀では射程が至近になってしまい、組み合わせる意味がなくなります。
この場合ワイヤーウイップを使えば10mまでは届くようになります。


◆20mになるパターン
《妖の招き》と《コンセントレイト》だけのシンプルな組み合わせならば、エフェクト組み合わせ法則の影響を受けずに、素手や日本刀など射程の短い武器を使っていても20m届きます。

ややこしいわ!

攻撃力を増強するなら《伸縮腕》も組み合わせて射程を伸ばしたり、組み合わせなくても効果を発するキュマイラ《フルパワーアタック》、サラマンダー《終末の炎》等を利用する事になります。


▼落下ダメージって??

《鷹の翼》などで飛行状態になってから敵を上空に引き寄せて落とし、落下ダメージを狙うという使い方も考えられます。
この手のダメージはルール上「2D+??」で判定する事になりますが、詳しくは規定されていません。マジでやるなら事前にGMさんに相談しておきましょう。

一応、1Gの落下速度は最大でおおよそ時速100㎞です。秒速に直すと大体28m/sとなります。重加速度からおおむね3秒の落下で最大速度に達します。
ざっくり落下距離をダメージボーナスにすればいい感じでしょうか。
⇒10メートル落下なら、2D10+10
肉体判定の達成値分だけダメージを軽減するとそれらしくなるかもしれませんね。

ダイハードより


●《マグネットムーブ》について

サプリメント「エフェクトアーカイブ」で追加されたエフェクトです。
このエフェクトは、イニシアチブで使う"攻撃ではない効果"です(説明文に攻撃と書いていない)。
故にカバーリングされません。
また、判定が無いので《時の棺/判定キャンセル》では打ち消せません。
オートアクションでもないので《デビルストリング/オートアクションエフェクトキャンセル》でも打ち消されません。
同じ理由でバステの重圧も無効。
ほぼ防ぎようがありません。

とは言え、攻撃の定義を「敵にダメージを始めとした様々な影響を与えようとする行為(ルール1p242)」とするならば、「効果が与えられる直前に宣言する」事で「攻撃を代わりに受ける」=カバーリング(基本1p262)は可能と解釈できます。GMさんに確認しておきましょう。

ボスを一本釣りしたり、囚われたヒロインを一本釣りしたりできます。ある意味最強の強制移動エフェクトです。
ポン付けで役に立つので、エフェクトアーカイブ環境でブラックドッグを使う時は覚えておいて損はありません。


◆《氷の茨》について

サプリメント「ヒューマンリレーション」で追加されたサラマンダーのエフェクトです。
セットアップに使用。そのラウンドに使用者から移動して離れた任意の相手はLV×D(最大レベル5)のHPを"失う"…という効果です。かなりの威力です。
《吹き飛ばし/キュマイラ》《妖の招き/エグザイル》《斥力の鎚/バロール》のコンボで、吹き飛ばしてから引き寄せてまた吹き飛ばす…などして使うとハチャメチャ強力です。ややグレーなコンボですが、茨のダメージが2回発生する仕組みです。

《氷の茨》で検索すると色々出てくるので興味のある方はどうぞ。

NEW【白兵/氷の茨多重展開】キュマイラ×エグザイル+ブラム=ストーカー@遺産継承者/イフリートの腕

【130フルスクラッチ
【エフェクトアーカイブ
【リンケージマインド】
【ヒューマンリレーション】

▼能力値 UGNエージェントC
肉体5 白兵3LV
感覚1
精神1
社会2 調達2LV 情報1LV
【能力値0】【技能9】

▼エフェクト
3《吹き飛ばし》1LV 強制移動
2《鮮血の一撃》3LV +5D
2《コンセントレイト》2LV
+8/3《氷の茨HR》1+2LV 4Dダメージ
【エフェクト70】

5《赤色の従者/従者召喚》1LV
+7《声なき者ども/複数従者》1LV
3《血の絆/従者維持》1LV
【従者エフェクト45】

1《超越者の眼力EA》1LV
0《超越的能力EA》1LV
4《生態侵入EA》1LV
【イージーエフェクト6】

▼アイテム 常備化8/財産2
日本刀/5 攻5
ウェポンケース/1

イージーエフェクトは、自分にワーディングをかけて気絶し、従者を自分に隠密侵入させる為に使います(2体仕込むのに24侵蝕!)。

モリーを早急に取得したいところです。
《愚者の兵装》で「従者の安らぎ/エフェクト侵蝕コスト軽減」も欲しいです。

毎セットアップに生態侵入従者2体に《氷の茨》を使わせます。
自分の分も含めて、吹き飛ばし白兵の一撃に4D×3回のHPダメージが付随します(期待値66)。
(ラウンド毎の侵蝕コストは殴り7+茨3×3=16)

素手を強化する余裕が無かったので、イフリートのダメージボーナスは乗りません。

あと15の経験点をつぎ込めば、100%時の従者3体で《氷の茨》6LV×4回となり、1回の吹き飛ばしで24D(期待値132)のHPダメージを発生させる事になります。


◆強制移動対策について

全く出番が無いのですっかり忘れていましたが、強制移動に対応できるエフェクトが一応存在しています。いずれもオートアクションで使えます。
バロール《グラビティルート/エフェクトアーカイブ
キュマイラ《野生の錨/エフェクトアーカイブ
この2つです。



◆強制移動エフェクトを使うキャラ

初期作成から備えるようなエフェクトではないとも言えますが、試しに作ってみました。

1.【RC/虚空の陥穽】バロールピュア

【コンストラクション】

▼能力値 UGNエージェントC
肉体1
感覚2 行動値11
精神7 〈RC〉1+3 〈意志〉1 〈知識:〉2
社会2 〈調達〉1+2 〈情報:UGN〉1

▼エフェクト
2《虚空の陥穽》1LV 引き寄せ
1《斥力跳躍》1LV 移動
3《因果歪曲》2LV 範囲
1《黒の鉄槌》1LV 攻6 至近不可
2《コンセントレイト:バロール》3LV

▼100%コンボ
侵蝕8/攻撃力6/ダイス10/クリティカル7/修正4/範囲選択/至近不可/引き寄せ

攻撃力が低い!ので、Dロイスで強化したいですね。【申し子】の《アンプリフィケイション》辺りが良さそうです。


2.【射撃/斥力の鎚】バロールピュア

【コンストラクション】

▼能力値 UGNエージェントB
肉体1 
感覚5 〈射撃〉1+2 〈知覚〉1 行動値14
精神4 〈RC〉1
社会2 〈調達〉1+3 〈情報:UGN〉1

▼エフェクト
3《瞬速の刃》2LV +4D
2《斥力の鎚》1LV 強制移動4m
3《因果歪曲》2LV 範囲
1《斥力跳躍》1LV 移動
2《コンセントレイト:バロール》2LV

▼アイテム 常備化12/財産0
ボルトアクションライフル/10 攻8 200m
ウェポンケース/1
コネ:UGN/1

▼100%コンボ
侵蝕10/攻撃力8/ダイス12/クリティカル7/修正3+5/範囲選択/至近不可/強制移動4m

RCバージョンより早くて強いですね。サンプルキャラレギュレーションならこのスペックでも通用します。

ピュアブリードの《巨人の斧》で攻撃力も強化しやすいですし、《時の棺》も取得できるので、悪くありません。



3.【白兵/吹き飛ばし】キュマイラ×ハヌマーン

【コンストラクション】

▼能力値 UGNエージェントA
肉体8 〈白兵〉1+3 〈回避〉1
感覚1
精神1 〈RC〉1
社会2 〈調達〉1+2 〈情報:UGN〉1

▼エフェクト
3《吹き飛ばし》1LV 強制移動4m
4《獅子奮迅》1LV 範囲
4《80%:フルパワーアタック》2LV 攻15
5《100%:ライトスピード》1LV 2回行動
2《コンセントレイト:キュマイラ》3LV

▼アイテム 常備化10/財産0
ワイヤーウイップ/8 攻6
ウェポンケース/1
コネ:UGN/1

▼100%コンボ
侵蝕18+5/攻撃力21×2回/ダイス11/クリティカル7/修正2/範囲選択/強制移動4メートル

《ライトスピード》の一撃目でガードエネミーを吹き飛ばし、二撃目でボスを直接殴る仕様です。

《フルパワーアタック》で行動値が0になるので、待機からの行動は一番先になります。普通に待機したキャラより必ず早くなるので、仲間との連携も難しくはありません。


4.【白兵/妖の招き】エグザイル×キュマイラ

【コンストラクション】

▼能力値 UGNエージェントA
肉体8 〈白兵〉1+3 〈回避〉1
感覚1
精神1 〈RC〉1
社会2 〈調達〉1+2 〈情報:UGN〉1

▼エフェクト
2《妖の招き》1LV 引き寄せ
3《爪剣》1LV 攻+4 ドッジ-1D
4《80%:フルパワーアタック》2LV 攻15
5《100%:ジャイアントグロウス》1LV 範囲 攻2D
2《コンセントレイト:エグザイル》3LV

▼アイテム 常備化10/財産0
ワイヤーウイップ/8 攻6 10m
ウェポンケース/1
コネ:UGN/1

▼100%コンボ 《妖の招き》
侵蝕13/攻撃力21+2D/ダイス11/クリティカル7/修正2/引き寄せ/10m/範囲選択

《爪剣》は《妖の招き》を使わないとき用の起点エフェクトです。