◆概要
エフェクトアーカイブには、たくさんのエフェクトが記載されています。基本ルールブック1・2と比べた場合の大まかな違いは以下の通りです。
●シンドローム毎に38種⇒51種に増加。
●従者専用エフェクトは7種⇒26種と大幅増加。
●インフィニティコードで追加されたウロボロスのエフェクトもまるっと51種紹介。
キャラクターを作るための能力値データや、ウロボロスの詳しい設定は載っていないので、きちんと使用するには別途サプリメントの"インフィニティコード"が必要です。
●一般エフェクト26種⇒33種に増加。
新たに一般イージーエフェクトも8種紹介されています。
●データが変更されたエフェクト多数あり。詳細は後述。
●条件エフェクトを最高レベルまで習得すると取得できる「リミットエフェクト」に強力なものが揃っています。
"最高レベルまで"というのがキモで、トライブリードはリミットエフェクトを取得しやすく、ピュアブリードは取得しにくくなっています。
●シンドローム毎のエネミーエフェクトが3種⇒6種に増加。
●一般のエネミーエフェクトが30種⇒42種に増加。
●シナリオ作成ガイドとシナリオ二本も掲載。
●経験点をリソースに、バックトラックをサポートする要素「メモリー」が登場。
◆新機軸エフェクト
以下、基本ルールと比べた場合のビルド環境に影響が出るエフェクトや新機軸エフェクトをシンドローム毎に見ていきたいと思います。
特に注目度の高いエフェクトには★を付けています。
◆エンジェルハイロゥ
《鏡の中の人形》
他人の代わりにドッジできます。ドッジ力を仲間のために役立てる事ができるようになりました。
★《レーザーファン》
同エンゲージ不可ながら"シンドローム"を範囲選択に変更できます。ピュアブリードがますます使いやすくなりました。
◆ブラックドッグ
《ウェポンマウント》
常備化力がレベル×5+5にUpしました。4LVでアンチマテリアルライフル(攻撃力20)が常備化できます。《ポルターガイスト》との運用に最適です。
《強化の雷光》《覚醒の雷》
メジャーアクションの支援エフェクトです。
ブラックドッグは《加速装置》もあるので、支援キャラとして手堅く活躍できるようになりました。
《ゲットダウン》
白兵や射撃技能でドッジが可能になります。高い固定値と合わせて運用すれば、かなり頼れるエフェクトです。
《ハードワイヤード》
使い捨てや3スロットコストながら攻撃力が高かったり、範囲選択攻撃ができたり、装甲無視ができる新兵器が4種類追加されました。
★《マグネットムーブ》
シーン一回、イニシアチブのタイミングで、指定したキャラを同じエンゲージに引き寄せます。抵抗できません。ボスを一本釣りしてボコりましょう!
◆ブラムストーカー
★《赤き剣》
《渇きの主》とコンボできるようになりました!
さらに威力修正が+2から+8へと、大幅に強化されました!5LVにすれば、100%攻撃力は20です!
さらに《破壊の血》で100%攻撃力+18にしたりできます。ミドルから使える省燃費火力のエースです。
ブラックドッグの《ポルターガイスト》で使うのにも適しています。
《従者の疾駆》
従者専用ですが、イニシアチブタイミングで、エンゲージ突破移動できます。ガード従者や自爆従者の運用が格段に楽になりました。
《殺戮領域》
《血の宴》を極めると、攻撃力が+10になります。ミドルでの火力安定から、ボス戦にまで大きく活かせます!
《ブラッドボム》
侵蝕率1で、ピュアなら最大5Dのダメージブースト。ただしその分自分もHPを失う。
《渇きの主》の回復よりHPを失うタイミングが遅いので、白兵アタッカーなら併用で活用できます。
自爆上等で《闇夜の呪い》従者に、使わせるのにも好適です。
《80%:生命吸収》
係数3(最大LV5)で追加ダメージを与え、その分HPを回復します。〈射撃〉や〈RC〉ともコンボ可能。
《盾なる人形》
シーンLV回。従者専用のカバーリングエフェクトです。ピュアブリードでも、カバーリング従者が運用できるようになりました。
《愚者の兵装》
従者アイテムエフェクトです。14種類に増えました。以下に2つだけ紹介。
"ラストブラッド"
判定ダイス+5。使い捨て。使用後にHP0。
自爆エフェクト《闇夜の呪い》と、相性バッチリです。
★"従者の安らぎ"
従者のメジャーアクション侵蝕を-1にします。複数取得で効果累積。ピュアなら-7とかも可能です。侵蝕上昇が苦しい従者使いには朗報です。
◆キュマイラ
ミドル戦闘での攻撃力にテコ入れがもっと欲しかった感じです。
★《魔獣の衝撃》
攻撃力5。ダイスも増える破格の性能。単体RC攻撃エフェクトです。
ウロボロスの《原初の赤》でよくパクられます。
《魔獣の本能》
肉体でRC判定を行います!精神ダイスの少なさがネックになっていたサラマンダーやブラックドッグと合わせて、RCエフェクトを運用する道が開けました。…行動値は低いですが^^;
《攻性変色》
単体攻撃専用エフェクト《ターゲットロック》のリミットエフェクト。まあ強い。しかも侵蝕率も据え置き。単体攻撃しか出来ないけどね。
◆エグザイル
《異形の祭典》
攻撃力-10がなくなり、シーン1回になりました。ミドルから使えるので便利です。射程視界の《伸縮腕》と合わせれば、ほとんどシーン攻撃です!
《無機なる四肢》
侵蝕1。LV+4のRC攻撃です。燃費と威力のバランスが良いので、キュマイラの肉体RC《魔獣の証》と共に利用できます。
《デモンズウェブ》
LV×D+1Dのオートアクションダメージ軽減。自分にも仲間にも使えます。
《ヒュドラの怒り》
100%制限。頼りなかったエグザイルのクライマックス攻撃力とダイスを増強します。
《守護者の巨壁》
シナリオ一回ですが、シーン攻撃を一人で受け止めることができます。
《異形の転身》
コストが高いだけの移動エフェクトに見えますがさにあらず。
"イニシアチブに移動"というのが最大のポイント。
やろうと思えば1ラウンド中に何度も割り込みで戦闘移動ができます。
一気に敵までの距離を詰めたり。
ガードしたい仲間の所にその都度移動したり。
エネミーの移動をその都度妨害したり。
攻撃するエネミーにその都度隣接して《復讐の刃》を使ったり。
アイデア次第で思いもよらない活用法が見つかるエフェクトです。
◆ハヌマーン
《アースシェイカー》
シーン中有効なダイスペナルティーエフェクトです。サイレンとコンボできます!
★《援護の風》
オートアクションで自分にも使えるダイス支援エフェクトです。リミットエフェクトの《ウィンドブレス》もコンボさせれば、さらに達成値+12とかにできます。《サイレンの魔女》とも相性抜群です。これは便利!
《狂乱の一声》
交渉攻撃エフェクトです。威力は低いし、装甲無視もありませんが、ダメージが通らなくても憎悪が乗ります。《マシラの如く》ともコンボできます。《風の渡し手》で対象を増やせます。ガードキャラのヘイトコントロールに有用です。
《切り払い》
〈白兵〉でドッジ出来るようになりました。カッコいい(^^)b
《限界突破》
80%エフェクト。ラウンド中1回のオートアクションエフェクト1つを2回使えるようになります。
《援護の風/ダイス支援》や《波紋の方陣/ダメージ軽減》にも良いですが、オルクスの《力の法則》で仲間のダメージ+5Dを毎ラウンド2回えたら滅法強いです。
《子羊の歌》
100%エフェクト。身代わりにダメージを受けます。ガードや軽減はできませんが、パーティーのロイス管理に便利です。
◆モルフェウス
《エースドライバー》
運転によるドッジエフェクトになりました。
《巨匠の記憶》
情報や芸術判定に加えて、運転攻撃も可能になりました。
これからの運転アタッカーは情報と知識にも強い事になります。
《黄金錬成》
最大LV3で、常備化+LV×10です。アイテムの常備化だけではなく、情報収集エフェクトとして見た場合も、破格の性能です。パブリックエネミーを導入しているなら、ファルスハーツアイテムを使いたい時にとても重宝します。
《スプリットアタック》
80%制限。シーン1回ですが、クロスブリードでも最大7体攻撃が可能です。射撃やRCで使えばほとんどシーン攻撃です!
★《咎人の剣》
《インフィニティウェポン》のリミットエフェクト。
攻撃力が+LV×5。最大レベル3。
侵蝕率制限なし。
使用回数制限なし。
技能:〈白兵〉なので起点エフェクトになる。
…超高性能エフェクトです。
爆発力はありませんが、ミドルフェイズから手堅い強さを発揮できる為、エフェクトアーカイブ環境ではかなり頻繁に見かけます。
レネゲイドウォーの遺産継承者アイテム「祈りの造花」を取得に利用し、ピュアブリードで運用するのが1つの定番です。
◆ノイマン
《言葉の刃》
ソラリスの《絶対の恐怖》と同じ交渉攻撃です。
《ブラックマーケット》
最大LV3で、常備化ポイント+LV×10です。購入判定に頼りきりにしなくても《マルチウェポン》《ヴァリアブルウェポン》用の武器を揃える道が開けました。
情報収集用エフェクトとして見た場合も、破格の性能です。
《スキルフォーカス》
達成値をブーストするエフェクトです。コンボの起点にも利用できます。
〈RC〉技能に設定すれば《サイレンの魔女》の運用に活用できます。
〈白兵〉の固定値も伸ばせるので、ブラックドッグ《ハードワイヤード/バトルマニューバ》《アタックプログラム》との併用も効果的です。
◆オルクス
《完全なる世界》
100%からですが、ピュアブリードアタッカーでも、攻撃力増強の道が開けました。
★《未知なる陣形》
《要の陣形》のリミットエフェクト。侵蝕基本+5だけで《要の陣形》の対象が5体になります!これは本当に強い!
◆サラマンダー
ミドルフェイズから使える攻撃系エフェクトが強化されています。かなりテコ入れされてます。
《紅蓮の衣》
ガードした相手に追加でLV×5攻撃力です。ここまでは普通ですが、〈白兵〉の他に〈RC〉にコンボできます。射程が至近ですが〈RC〉でも苦手なガードエネミーをある程度克服できるようになりました。
《氷の塔》
×3係数の範囲攻撃(至近不可)が、回数制限無しで使えます!!RCの弱点だったミドル戦闘が怖くなくなります。破格の性能といって良いです。
★《災厄の炎》
氷の塔↑の至近バージョン。起点エフェクトでありながら移動エフェクト無しでも運用できるのと、《プラズマカノン》と範囲化コンボができるのが強みです。こちらも《氷炎乱舞》で強化できます。サラマンダーRCの主力エフェクトと言って良いでしょう。
効果範囲が変更できない所を利用して、《プラズマカノン》とのコンボを範囲選択で使うのが定番です。
《絶対零度》×《バーニングハート》
故意に暴走し、暴走中の攻撃力と精神ダイスを持続的に増強します。十分実用に足りるコストパフォーマンスです。サラマンダーRCがテコ入れされてますねー。
《氷炎乱舞》
《災厄の炎》と《氷の塔》のリミットエフェクト。係数3の最大5LVで攻撃力を強化します。ミドル戦闘からかなりの火力を振るえます。
ただしダイスが-2になるので、ピュアサラマンダーの《結合粉砕》だけでダイスを確保しているビルドだと、判定ダイスが物足りなくなるかもしれません。
《災厄の炎》ビルドなら《プラズマカノン》で火力を保てるのであまり必要の無いエフェクトかもしれません。
《吹雪の守護》
80%エフェクト。ダメージ軽減《氷雪の守護》を範囲化して、範囲攻撃のダメージから仲間を守ります。
★《地獄の氷炎》
《氷炎の剣》のリミットエフェクト。《氷炎の剣》の最大LVは3なので取得しやすい。
最大LV5・係数×3なのでミドルフェイズ戦闘で大いに役に立ちます。
ガード値に振り向ける事も可能で、ピュアのカンストならなんとガード値30にも達します。
武器自体を強化するので、オルクスの武器攻撃力倍加エフェクト《オーバーロード》との相性も良好です。
ブラックドッグの《ポルターガイスト》で使うのも強いです。
《フレイムタン》
白兵攻撃を射程視界に延長します。
武器作成エフェクトのお供に最適です。
エンゲージ離脱からのエンゲージ入りが出来なかった《氷の回廊》に代わって便利に使えます。
動くと使えない《灼熱の砦》や、戦闘移動と併用しにくい《終末の炎》が白兵アタッカーでも利用しやすくなりました。
◆ソラリス
《アシッドボール》
しょぼいRC攻撃エフェクトですが、《ポイズンフォッグ》による範囲攻撃を、RCとも組めるようになりました。
《エクスプロージョン》
至近にも撃てる範囲選択のRC攻撃。強化型の《雷神の鎚》と言って良い。単品で持っても役に立つハイスペックエフェクト。ソラリスもクロスブリードRCアタッカーの道が開けた。
《罪人の枷》
エフェクトアーカイブで性能変更になった、〈白兵〉〈射撃〉でコンボできる達成値ペナルティエフェクト。
最大LVが10で、このとき発生するペナルティは20。ラウンド中有効なので、行動値の高い射撃アタッカーが高LV&広範囲で使うと、雑魚はほぼ封殺でボスをも脅かすヤバイ効果となります。高経験点環境で突然頭角を表すエフェクトと言えます。
この効果をエネミーが受けると、ダイスペナルティやバステと違い、対抗手段がほとんど無いのがポイントです。
Eロイス【あり得ざる存在】でエフェクトをひっぱって、ウロボロスのメジャーアクションエフェクト《散滅の腕》で消す/ノイマンの《スキルフォーカス》で技能を無理くり伸ばす…くらいです。
さらに、ユニバーサルガーディアン掲載のFHエンブレム【濃縮体】でブーストすると20LV(ペナルティ40!)で使えます。
レネゲイドビーイングのDロイス【転生者】で選択すると、作りたてキャラでも8LV(ペナルティ16!)で運用できるのでインパクトがあります。
《力の霊水》
オルクスにある《力の法則》と同じく、ダメージダイス支援のエフェクト。便利に使えますが、支援エフェクトだけでも手一杯なので、侵蝕率的にホイホイ使えませんね…
《アウトブレイク》
リミットエフェクト。シナリオ一回ですが《ポイズンフォッグ》をシーン化します!
ジャンルを問わずアタッカーで使うと強いです。
★《神の御言葉》
《絶対の恐怖》のリミットエフェクト。低侵蝕から使える攻撃力係数5のエフェクトです。
〈交渉〉攻撃がやっと威力不足から解放されました!
◆使いにくくなったエフェクト
性能が下方修正されたエフェクトをまとめました。
▼エンジェルハイロゥ
《光速の剣》
ガード無視。隠密状態からしか使えなくなりました。
▼バロール
《斥力跳躍》
移動距離がLV×2mに短縮
▼エグザイル
《貫きの腕》
ガード無視。
判定ダイス-3のペナルティが付きました。
▼ハヌマーン
《吠え猛る爪》
装甲無視。
射撃とコンボできなくなりました。
▼ノイマン
《マルチウェポン》
判定修正5-LV (最大LV5)
当てにくくなりました。
《ヴァリアブルウェポン》
リミットエフェクトになり、《マルチウェポン》を最大LVにしないと習得できなくなりました。正直強すぎたので良い調整だと思います。
▼オルクス
《導きの華》
侵蝕が倍の4に。《要の陣形》のコンボにダイス増加エフェクトを加えると、侵蝕10を突破してしまいます。
▼ソラリス
《トランキリティ》
精神判定ダイスを増加。消費HPが5に!
◆その他の追加要素
【メモリー】
・経験点15コストで取得。
・バックトラックのときに使うと、侵蝕-10にできる。
・使っても消えない。次のセッションでも使える。
・取得個数は最大3つ。
・プリプレイでのみ取得可能で、セッション中には取得できない。
…セッションや演出絡めて取得しようね。とはなってますが、破格の効果といって良いでしょう。
◆データが変更されたエフェクトについて
データが変更されたエフェクトが多数あります。これにより、エフェクトアーカイブのデータを使ったキャラクターと、基本ルールのみで作ったキャラクターは、基本的に一緒のセッションに使えないので注意が必要になってきます。詳しくは↓の記事にまとめてあります。
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◆総評
全体的な傾向は、
・シーンや範囲攻撃手段の増加
・ミドル攻撃力の増強
・攻撃以外のエフェクトの侵蝕率減少
・射撃の下方修正
・RCの上方修正
・ドッジの強化
・120%エフェクトが重圧でも使えるように
…といった感じです。
新機軸エフェクトや新シンドロームのウロボロスが現れて選択枝が増えた分、キャラクターの侵蝕率も嵩む傾向になります^^;
それらをフォローするための【メモリー】ルールという事ですね。
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— SONE (@SONE_99) 2020年12月2日