基本ルールのマイナーアクションの飛行エフェクトには、
ブラックドッグの《イオノクラフト》
サラマンダーの《氷の回廊》
バロールの《斥力跳躍》
この3つがあります。
敵と同じエンゲージにいる場合、そこから離脱するには、基本的にメジャーアクションを使う必要がありますが、それをマイナーアクションで済ませる事ができるというエフェクトです。
利用方を解説してみます。
▼マイナーアクション飛行エフェクトの利用方
1.同じエンゲージ内(近接射程)に攻撃出来ないエフェクトを活かす
エンジェルハイロゥの《光の弓》《破壊の光》
バロールの《黒の鉄槌》《因果歪曲》
ブラックドッグの《雷の槍》《雷神の鎚》
サラマンダーの《氷の塔》
オルクスの《大地の牙》
…を使うキャラクターが敵と間合いをとるために利用します。
相手が常時飛行の場合は、結局メジャーアクションを使わないと離脱できないで、実の所このエフェクトも万全ではありません。
封鎖状態(肉体判定で勝たないと離脱出来ない)と混同されやすいので注意して下さい。
…同じエンゲージに攻撃出来ないPCに、常時飛行エネミーを張り付けるのはかなりいやらし戦術となります。
2.同じエンゲージに攻撃出来ない射撃武器と
サブマシンガン
アサルトライフル
スナイパーライフル
ボルトアクションライフル
グレネードランチャー
等々、強めの火器のほとんが同じエンゲージに攻撃出来ません。これらを活用する際に役に立ちます。
3.マイナータイミングで白兵武器を作ったり素手を強化するエフェクトと
キュマイラ《破壊の爪》《一角鬼》
ブラム=ストーカー《赤き剣》
モルフェウス《インフィニティウェポン》
エグザイル《骨の剣》
サラマンダー《炎の剣》
等々のエフェクトは、使用するとマイナーアクションを使ってしまい、同じラウンドに戦闘移動が出来なくなります。
これらの武器作成エフェクトと飛行移動エフェクトをコンボすることで、武器作成と同時に移動を行い離れた敵に攻撃を行える様にしておきます。
しかし、ルール上「離脱した移動では敵に隣接できない(他のエンゲージに入れない)」ので、接敵された状態から離脱して離れた所にいる敵に攻撃しに行きたい場合は、攻撃の機会を失う可能性が出て来てしまいます。
つまり、飛行エフェクトを武器作成エフェクトのカバーとして使うのは万全ではありません。
▼エンゲージ突破エフェクトとの違い
キュマイラの《ハンティングスタイル》
ハヌマーンの《影走り》
エンジェルハイロゥの《光芒の疾走》
これらの移動エフェクトは、一見マイナーアクション飛行エフェクトに似ていますが、飛行するわけではありません。そして、離脱した移動でも接敵可能・エンゲージに入れる効果を持っている点が異なります。
常時飛行の敵に貼り付かれても問題無く離脱可能です。
使用回数制限がある分上位互換の性能になっているわけです。
特に隣接が必要な白兵アタッカーならば、このタイプのエフェクトがオススメです。
ちなみにブラックドッグの《サイバーレッグ》は、>使用の度に侵蝕率が上がらない。
>飛んでいる相手からも離脱可能。
>離脱+エンゲージ侵入が出来ない。
>自動的な封鎖突破性能は無い。
…というスペックで、マイナー飛行エフェクトよりは性能がいいけど、エンゲージ突破エフェクトには劣る…という性能です。
射撃やRCキャラにはいいですが、白兵キャラにはオススメできない感じですね。
▼常時飛行できるエフェクト
キュマイラの《鷹の翼》
モルフェウスの《ヴィークルモーフィング・ヘリ》
マイナー飛行エフェクトと違い、いちいちエフェクトを発動しなくても、最初に発動させてしまえば、シーン中ずっとマイナーアクション飛行離脱を選択することができます。
しかし使ったターンはエフェクト発動にマイナーアクションを消費する影響で、戦闘移動が出来ないという弱点があります。
飛行するという関係上、ルールに規定は無いものの広い場所が必要そうでもあります。シナリオによっては活用できない可能性があります。
一時的な飛行ではないので、高度調節(縦軸を使った間合い調節)ができるという、マイナー飛行エフェクトには無い利点があります。
この高度差を生かせば、「常時飛行でも無く、射程も短い敵」が相手ならば、攻撃されず移動も妨害されないという利点が生まれます。ザコ相手には、有用な場面もあるでしょう。
さらに射撃攻撃や《一角鬼》、ワイヤーウィップなどを活用し、敵よりも射程を長くすれば、一方的に攻撃できるシチュエーションを作り出せます。
常時飛行で近接射程を使わない立ち回りの場合、ほぼ必然的に、どこのエンゲージにも属さない「ぼっちエンゲージ状態」になります。これには「PC達に最大効果を狙った範囲攻撃」に巻き込まれにくくなるという利点があります。
もう一つの利点として逃走のしやすさがあります。戦闘シーン自体から逃走したい場合、接敵していない状態から全力移動をする必要がありますが、常時飛行状態なら簡単にこの行動が可能です。
◆飛行キャラクター例
1.【鷹の翼@白兵常時飛行アタッカー】キュマイラ×ハヌマーン
【EA適合】
▼能力値
肉体8 〈白兵〉1+2
感覚1
精神1
社会2 〈調達〉1+3
▼エフェクト
3《鷹の翼》1LV ドッジ+1D
2《一閃》1LV 移動攻撃
4《フルパワーアタック》3LV 攻20
4《獅子奮迅》1LV 範囲攻撃
2《コンセントレイト:キュマイラ》2LV
▼100%コンボ
侵蝕12(準備3)/攻撃力26(ワイヤーウイップ)/ダイス11/範囲選択/全力移動10m/射程10m
《鷹の翼》を生かすビルドを作ってみる…がコンセプトです。
《一閃》を使うので、飛んですぐ移動攻撃が可能です。
飛んで最大高度10mの空中から鞭攻撃をします。高度を確保できる空間があれば、射程の短い敵相手に一方的に攻撃できます!
《鷹の翼》は地味にドッジダイスが上がるので、回避技能を伸ばしておくと意外とミドル戦で役立ちます。
2.【ヘリで引き撃ち!】モルフェウス×エンジェルハイロゥ
【EA適合】
▼能力値
肉体1
感覚9
精神1 〈RC〉1+3
社会1 〈調達〉1+2
▼エフェクト
2《ヴィークルモーフィング》1LV
2《光の手》1LV
2《砂の刃》1LV 攻4 ガード-5
4《100%:マスヴィジョン》3LV 攻20
2《コンセントレイト:モルフェウス》2LV
▼100%コンボ
侵蝕10/攻撃力24/ダイス12/クリティカル7/修正4/ガード-5
ヴィークル〈運転〉技能で戦おうとすると至近白兵戦闘になってしまい、飛行間合の利点を生かす戦法ができません。
…ということで、射程視界のRCアタッカーに仕立ててみました。引き撃ち上等です。
データ的にはヘリですが、相当品としてジェットパック、フライングソーサー、機械の翼などを設定しても構わないと思います。
至近射程に攻撃出来ないライフル等を使う射撃型に改造するのもありですが、空を飛んですぐには移動ができないので、先手で懐に入られてしまうと1ラウンド至近攻撃が出来ない事になってしまいます。この場合はサブウェポンとしてナイフ等を準備しておくと安心です。
ちなみにパブリックエネミーを使ったファルスハーツキャラなら、だれでも専用ヴィークル「スカイキッド」に「コーリングシステム」を使うことで、セットアップから飛行状態になる事が可能です。ズルい!しかも必要な常備化ポイントは6点のみ!
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