ダブルクロスのススメ

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【23.2.15加筆】上級ルールのDロイス解説その9/神速の担い手/音使い/錬金術師/砂使い/天才@TRPGダブルクロス

 
[神速の担い手/音使い/錬金術師/砂使い/天才]

上級ルールで紹介されているDロイスの解説記事その9です。

【LM変更あり】の項目は、後発のサプリメント"リンケージマインド"でデータ変更があったDロイスです。

シリーズ記事は↑の[Dロイス]タグからご覧下さい。

 

◆No.41 神速の担い手(スピードスター)

【LM変更あり】

セットアップに宣言。
行動値を1ラウンド中ダメージに乗せる。
そのラウンド中リアクション不可。
シーン一回。
エフェクト名《スピードスター》

リンケージマインドでは侵蝕コストが5に、有効回数がラウンド中1回の攻撃に改良されました。
(改良前は、《ライトスピード》2回攻撃の両方に《スピードスター》の効果が乗る仕様だった。)

手軽に大きく攻撃力を上げてくれる優秀Dロイスです。射撃ビルドならコンストラクションのポン付けでも、16~20も攻撃力に上乗せされます。

「ラウンド中有効」なので、ラウンド中に複数回攻撃すれば、その全てに行動値分の攻撃力が足されます。
ハヌマーン《ライトスピード》、キュマイラ《復讐の刃》、ソラリス《更なる力》、ノイマン《ラストアクション》、バロール《時間凍結》、Dロイス【触媒】…等が使いどころとなります。

行動値を伸ばすエフェクト…ハヌマーン《先手必勝》、ブラックドッグ《加速装置》、エンジェルハイロゥ《戦いの予感》…等があれば、更に攻撃力が伸ばせます。

データがリリースされた当初は、シーン攻撃の《サイレンの魔女》に、エンジェルハイロゥの《戦いの予感》で爆上げした行動値をダメージに乗せ、しかも《ライトスピード》の複数回行動でそれを撃ち込む速攻殲滅コンボが、マンチ(強データ愛好家)界隈で思考実験的に流行り、悪名を轟かせました。

結局戦闘がワンパターンになり飽きるのが明白なのと、GM への負担となったり、仲間キャラの見せ場や持ち味を損なうのとで、実際のセッションに持ち込む人は殆どいなかったと思います。

公式FAQで注釈が入りまして、行動値が遅いキャラからの、行動値上昇バフエフェクトは、スピードスターの効果には影響を与える事ができない事が明言されました。



▼サンプルキャラ1

ハヌマーン×エンジェルハイロゥ@神速の担い手

【コンストラクション】
"スピスタサイレン"

能力値 1461 (行動値14)

2《戦いの予感》3LV 行動値+40
5《サイレンの魔女》1LV 攻撃6
4《80%:光の衣》1LV リアクションクリティカル+1
5《100%ライトスピード》1LV 二回攻撃、クリティカル+1
2《コンセントレイト》2LV

5《D:スピードスター》1LV 
2《オリジン・レジェンド》1LV 精神達成値+4

100%フルコンボ/侵蝕5×2(準備18)/攻撃力60/ダイス9/修正8/クリティカル11/シーン/装甲無視/二回攻撃/リアクションクリティカル+1
   
侵蝕28で攻撃力60の装甲無視シーン攻撃を2連発。…コンストラクションでコレです。

リンケージマインド対応だと《ライトスピード》の有効性が落ちるのと、エフェクトアーカイブにて《光の衣》の侵蝕制限が無くなったのとで、だいぶ改修が入る事になります。
 


▼サンプルキャラ2

ハヌマーン×ブラムストーカー@神速の担い手

【コンストラクション】【基本ルール】
"射撃スピスタ"

能力値 2721 行動値16

2《音速攻撃》1LV +2D
2《赤き弾》1LV 攻+4
3《血の宴》1LV 範囲
4《ブラッドバーン》3LV 攻+16
2《コンセントレイト》2LV
3《Dスピードスター》1LV

100%/侵蝕16/攻撃力41(大型拳銃)/ダイス12/範囲選択/HP-7

真っ当な射撃タイプです。シーン一回、侵蝕3、攻撃力+16。先制攻撃が捗ります。
基本ルールのコンストラクションで射撃ビルドをしようとすると、エンジェルハイロゥに範囲攻撃が無いため、必然的にブラムストーカー《血の宴》の利用率が上がります。
《音速攻撃》は、《リザレクト》後に《赤き弾》が使えない可能性へのフォローと、将来的に《マシラのごとく》とコンボさせるためのものです。
《赤き弾》はリミットエフェクト《追撃の魔弾BC》で、2回攻撃が可能になります。


▼サンプルキャラ3

ハヌマーン×エンジェルハイロゥ@神速の担い手

【コンストラクション】【EA適合】
"スピードスターダストレイン"

能力値 2721 (行動値16)

3《振動球》1LV 攻2
2《光の手》1LV 感覚RC
4《マスヴィジョン》3LV 攻20
6《スターダストレイン》1LV 攻-10 シーン
2《コンセントレイト》2LV
3《Dスピードスター》1LV

100%/侵蝕20/攻撃力28/ダイス10/装甲無視/シーン選択

真っ当にシーン攻撃するなら、こちらのビルドです。リンケージマインドにも適合しています。
もちろん成長で《戦いの予感》を取得すれば60オーバーの大ダメージも叩き出せます。
エンジェルハイロゥ《陽炎の衣》など、隠密エフェクトも使えば、キャンセルエフェクト《時の棺》も怖くありません。


◆関連記事
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◆No.42 音使い(ソニックマスター)

ハヌマーン専用。
組み合わせたハヌマーンのメジャーアクションエフェクトのレベルを全て+1にするエフェクト《音界の王》を取得する。

【神速の担い手】の影に隠れて、全く存在感の無いDロイスです。
一見凄そうな効果ですが、実のところかなり地味です。

《音速攻撃》    +1D
《吼えたける爪》  攻撃力+1
《サイレンの魔女》 攻撃力+3
《エンジェルボイス》+1D
《さらなる波》   攻撃力+2
《マシラのごとく》 攻撃力+10

実質、これら良く使うエフェクトのいくつか分が乗るだけです。
Dロイス枠と侵蝕6の代償としては、イマイチ感が拭えません。


 

◆No.43 錬金術師(アルケミスト)

モルフェウス専用。
《インフィニティウェポン》をはじめとする武器や防具作成エフェクト各種の性能が向上します。
ただし、エフェクトの侵蝕コストも2上がります。

《ダブルクリエイト》で二つ作ってから、ノイマンの《マルチウェポン》で使えば、侵蝕+2で攻撃力+10となり、お得感があります。
他にもブラックドッグの《100%:ポルターガイスト》や、オルクスの《80%:オーバーロード》で、武器一つ分の攻撃力を上乗せするビルドも存在します。


▼サンプルキャラ

モルフェウス×エンジェルハイロゥ+ノイマン@錬金術師アタッカー

【コンストラクション】【基本ルール】

能力値 1911

3+2《ハンドレッドガンズ》2LV 攻12
3《ダブルクリエイト》1LV 攻2
3《マルチウェポン》1LV 二挺銃
3《ギガンティックモード》1LV 範囲
2《コンセントレイト・ノイマン》3LV

100%/侵蝕5(準備8)/攻撃力28/ダイス12
 
侵蝕5で攻撃力28が出るので費用対効果に優れています。
範囲攻撃の《ギガンティックモード》で武器を使い潰す運用の場合、武器作成に侵蝕8が必要になり、燃費が悪化するのが難点です。

ちなみに、白兵武器の《インフィニティウェポン》のビルドの場合、移動用エフェクト…キュマイラの《ハンティングスタイル》や、一般の《クイックダッシュ》…等がエフェクト枠を使う為、攻撃性能がどこか犠牲になります。

エフェクトアーカイブ環境だと、《インフィニティウェポン》のリミットエフェクト《咎人の剣》…LV×5攻撃力…の利用が可能になり、攻撃力はかなり高くなります。


◆No.44 砂使い(サンドマン)

モルフェウス専用。

侵蝕1Dで対象一人、被ダメージをゼロに。ゲーム中一回…な感じのエフェクト《砂塵の城壁》を取得します。
代償として《インフィニティウェポン》と《ハンドレッドガンズ》が使えなくなります。

…ロイスを一つ守れるエフェクトですが。費用対効果が微妙すぎます。
それでも、本当にギリギリの戦いならば役に立つ事はあるでしょう。
遠くの仲間でも守れるDロイスなら、【特権階級】も選択肢に入ります。

HPが守られるので、HPを温存したいタイプのガードキャラに使うのが一番生きる使い方です。


 

加筆◆No.45 天才(ジーニアス)

ノイマン専用。
侵蝕1D、オートアクション、自身の達成値を精神の分だけ上げるエフェクト《天才》を取得する。
最大レベル3(=回数)

ルール上、難易度10~13で「難しい行為」、14以上で「極めて難しい行為」なので、あらゆる判定で概ね10オーバーの達成値が約束される《天才》の効果はその名に恥じないものと言えます。

通常のタイタス昇華効果(達成値+1D)と比べても、費用対効果においてかなり高性能と言えます。
しかし、達成値ブースト効果だけでいうならノイマンの《100%:勝利の女神》や、オルクス《妖精の手》の方が優秀です。
《D:天才》は、ラウンドの使用回数制限・侵蝕率制限・ブリード制限…が無い点が優れていますので、ここをどう生かすかがこのエフェクトの価値を決めます。

戦闘以外でも、不意に起きる〈交渉〉技能を使った説得判定や、チェイスシーンの〈運転〉、〈芸術:料理〉、衝動判定の〈意志〉、高難易度の情報収集etc意外な所で役に立つこともあります。

「インフィニティコード」掲載のフォーカス判定(多様な技能判定を連続で行い、緊迫・変移する状況を再現する)ルールを使ったセッションなら、不得意分野を容易にカバーできるようになるので利用価値がさらに高まります。



▼サンプルキャラ

1.【天才キャンセラー】ノイマンピュア

【コンストラクション】【EA適合】

▼能力値
肉体1
感覚3 〈射撃〉1+3
精神6
社会2 〈調達〉1+2

▼エフェクト
5《守りの弾》1LV 判定キャンセル
2《リフレックスノイマン》2LV
4《100%:勝利の女神》1LV 達成値+6
3《コンバットシステム・射撃》2LV +4D
2《コンセントレイト》2LV
1D《D:天才》1LV 達成値+6
2《オリジン・プラント》1LV 達成値+4

●100%守りの弾
侵蝕10(準備2)/ダイス10/修正7(小型拳銃)/期待値37.9(侵蝕4で追加6/侵蝕1Dで追加6)

●100%拳銃
侵蝕5/攻撃力3/ダイス10/修正7

《守りの弾》による、判定キャンセラーです。ボスの攻撃を止める役に立つなら、《天才》のコストも悪くありません。

フルスクラッチできるなら《コンセントレイト》をオミット・感覚を下げて、《勝利の女神》と《コンバットシステム》のレベルを伸ばすのも良いです。ピュアブリードなので、ガッツリ伸ばせます。


NEW2.【ヴァリアブルウェポンの天才】ノイマン×ブラックドッグ

【コンストラクション】

▼能力値
肉体2 〈白兵〉+4
感覚1
精神8
社会1 〈調達〉1+1

▼エフェクト
2《コンセントレイト:ノイマン》2LV
+4《ハードワイヤード》3LV 3個
 アームブレード 攻9 修正-1
3《マルチウェポン》1LV 二刀流
3《ヴァリアブルウェポン》1LV +2刀
2《コントロールソート/白兵》1LV 精神白兵
1D《D:天才》1LV 達成値+8

▼100%コンボ
侵蝕10/攻撃力27+5(日本刀購入)/ダイス11/クリティカル7/修正0/ガード-15

[精神]の値がそのまま修正値になる【天才】と[精神]で攻撃ができる《コントロールソート》は好相性です。
刀が増えるほど命中修正が厳しくなるので、そこを【天才】の効果でフォローします。
外れたはずの攻撃を命中させる&ダメージ+1D…と考えると、侵蝕率+1Dくらいは安いものです。
ダブルクロスにおいて攻撃を外すということはかなりの痛手なので、初期ビルドなら2回も使えれば十分な使用感が得られると思います。

ちなみに《コントロールソート》はメジャーアクションでしか使えないので、リアクションエフェクトである《守りの弾》とはコンボできません。