分かりにくかったり
説明不足で間違いやすかったり
完全に謎だったり
悪用されやすかったり
etcなルールについて書いてみます。
この記事とは異なる裁定があった場合も、ゴールデンルールに則ってその卓のGMさんの指示に従って下さいね。
※主なものは公式に質問済み。
で、回答ナシ。
◆分かりにくい。間違いやすい。
●同値でも成功したり失敗したりする
戦闘など対決判定で【同値】
→アクション側の【失敗】
普通の行為判定で【同値】
→アクション側の【成功】
●範囲攻撃エフェクトと[対象:ー]のコンボ
コンボについての勘違いしやすい所。
例えば「組み合わせた攻撃の対象を範囲(選択)に変更する」という記述の無い範囲エフェクトは、[対象:単体]のエフェクトとコンボすると、対象が単体に狭まってしまいます。
《プラズマカノン》(単体)と、《ブリザードブレス》(範囲化の記述なしの範囲攻撃)のコンボなんかがこれに当たります。
ここまでは、まあ分かります。しかし、普通に使うと単体攻撃しかできないものの、データ表記が[対象:ー]となっているエフェクト…《焦熱の弾丸》などの場合、RCなら前述の《ブリザードブレス》(範囲化の記述なしの範囲攻撃)と組み合わせても範囲が狭くなりません。
コンボの範囲を考える場合の"単体"というのは、エフェクトデータの[対象:単体]という意味で読まないと、勘違いで範囲を狭めてしまいかねません。
●基本的にロイス取得とタイタス化のタイミングは自由
公式のリプレイにおいて"ロイス取得→即タイタス化→使用"というプレイングが普通に行われています。
とはいえ、GMの許可が必要になるのは前提だし、なるべく物語の自然な流れで行った方がベターです。これについての公式からのアナウンスは、サプリメント"リ『ンケージマインド』"や、シナリオ集『ディープフロント』に詳しいです。
●ポジティブなタイタス化
関係が変われば、それがポジティブなものでもタイタス化が発生する。
例えば、片思い→両思いでもタイタス化が発生する。
また、同一の対象に対して複数枠でロイスを設定しても良い(ルール2-p239)。
●カバーリングはリアクションじゃない
ですので、"リアクション不可"の"攻撃"エフェクト《ウルトラボンバー》《極大消滅波》《黒星粉砕》《自爆装置》にもカバーリングで対応することが可能です。
ただし、この場合ガードはできません。ガードは「リアクションできる状態でそれを放棄する」事で可能になる行為だからです。(ここらへんが実にめんどくさいルール表記になってます^^;)。
リアクション不可のエフェクトは、実質のガード無視エフェクトとも言えます。(基本的にドッジはまずムリなので)
ちなみに、《鏡の盾》《暗黒螺旋》《自動触手》《復讐の領域》《滅びの遺伝子》etcで発生する反撃ダメージをカバーリング可能かどうかは、公式FAQを含めてルールに明記されていません。
ダメージロールの直前か、ダメージ無し効果なら効果適用直前(ルール1p262)という説明なので、ダメージロールの無いダメージに関しては扱いが分からないのです。
私は「邪毒」「HPを失う」「HPを消費する」以外の「ダメージ」はカバーリング可能という方針でやっています。
ルール1のp242
“敵にダメージを始めとしたさまざまな影響を与えようとする行為を攻撃と呼ぶ”
…と書かれているので、広義の攻撃と解釈できます。
●カバーリングのタイミング
カバーリングは、攻撃を受けた対象のリアクションが終って命中が決定し、ダメージロールをする直前が宣言タイミングです。
「あ、避けれんかった。カバーリングしてちょ」…で、間に合うわけです。
カバーリングするキャラは、この時の攻撃にリアクション(ドッジや竜鱗)をしていると、カバーリングは出来てもガードは出来ないので、この点にも注意しましょう。
ガードキャラを使っている時やカバーリングしたい対象がいるときは、対象のリアクションの結果を見てからリアクションしましょう。
ルールのあやなのですが、自分のリアクションで《竜鱗》を使った後に、同じ攻撃に巻き込まれた仲間をカバーリングした場合。
《竜鱗》の装甲はカバーリングした分のダメージにも有効かどうかがわかりません。
GM判断となります。
メインプロセス中は龍鱗が効果有効という処理がスッキリするので、私なら有効にします。
●意外と不自由な飛行"離脱"
飛行エフェクトなどを使って、マイナーアクションでエンゲージから"離脱"する場合も、「エンゲージから"離脱"した移動で、他のエンゲージに入ることはできない。」という縛りを受けます。
例えば白兵キャラが、【雑魚敵+自分エンゲージ】から《氷の回廊》などを使って飛行離脱しても、その移動で直接【ボスのいるエンゲージ】など、他のエンゲージに入ることはできません。
移動距離が足りていても、エンゲージに入れないので、近接射程の攻撃は届かない地点に着地した事になります。
似たようなマイナー移動エフェクトでも、《ハンティングスタイル》《光芒の疾走》《影走り》など、使用回数制限はあるものの「他のエンゲージに接触しても移動を終える必要は無く~」という効果のある移動エフェクトならば、離脱の移動でも他のエンゲージに入る事ができます。
ちなみにエンゲージに入れなくとも、《一角鬼》やワイヤーウィップなど射程の長い白兵武器があれば、エンゲージ外から白兵攻撃をすることができます。
白兵攻撃キャラとガードキャラには重要なルールなので、おさえておきましょう。
●素手について
色々面倒なルールが付いています。
>素手は、「素手」という武器です。
普段は所持状態で、準備はイニシアチブにオートアクションで可能です。いつでもではなくイニシアチブのみです。
>上級ルールブックp30に「他の武器を装備してれば素手を装備から外している事になる」という記述があるので、素手は両手武器であることが分かります。つまり楯と素手の併用は無理ですし、《マルチウェポン》に素手は使えません。
>素手という武器を装備せずに《インスタントボム》は使用可能です。そこで《ギガンティックモード》をコンボしても素手は破壊されません(公式FAQ)。
>素手が破壊されても、あくまで素手を武器として使えないだけなので、他の武器の使用や手を使った行動には支障ありません。
>ちなみに、破壊された素手はルールに復旧手段が明記されていません。GMの判断で復帰させても良いと思います。自分なら、とりあえず何らかの手段でHPが完全回復したときとします。
>素手を装備すると、手に持っていた武器は所持品になります(IA-p12)。
素手をオートアクションで装備する事により、オートアクションでも武器を所持品に戻す事ができます。
通常オートアクションでは破棄(下に落とす)しかできませんので大きな利点です。
さらに素手をウェポンケースに収納しておけば、イニシアチブプロセス以外でも自由に素手を装備できる(=装備武器を所持品にできる)ようになります。
これにより、「ガードの時のみシールドを装備し、攻撃の時は収納する事で、盾の命中ペナルティを無視」みたいな事が可能になります。
●HPをコストにするエフェクト
「HPを失う」エフェクトは、使用することでHPが0以下になるような使い方が可能です。
《赤き弾》《鮮血の一撃》《始祖の血統》《ブラッドバーン》《破壊の血》《電光石火》《炎神の怒り》《氷神の哀しみ》《アドレナリン》
《トランキリティ》等のエフェクトです。
Dロイスの【対抗種】もこの分類です。
ちなみに、これらのHPを失う効果はダメージではないので、《氷雪の守護》などのダメージ軽減エフェクトを使っても、減少するHPを軽減することは出来ません。
HPの支払い自体は、自分の行動終わり=メインプロセス終了時点なので、それまでに《渇きの主》などでHPを回復しておけば倒れずに済む場合があります。
ちなみに《電光石火》以外はエフェクトアーカイブで「HPを消費する」タイプのエフェクトに変わっています。
バロールの《時間凍結》はHPを20「失う」という表記ですが、HPが20以下の場合使用出来ません(公式FAQ より)。ちなみにエフェクトアーカイブでは「消費する」に改められました。
「HPを消費する」エフェクトは、HPが0以下になるような使い方はできません。
《赤き剣》《赤き鎧》《終末の炎》等のエフェクトです。
《リザレクト》直後などは、HP不足でエフェクトが使えない場合が出てきたりします。
ソースは公式サイトのエラッタです。
※追記
アイテムアーカイブにおいて、《赫き剣》は使うたびにHPを失うエフェクトになりました。
●装備品と行動値について
「“装備した事によって”行動値が0未満になってはならない」というルールなので、後から行動値が0未満になっても、元々装備していたアイテムが装備できなくなる事はありません。
— 🐰うさほまれ (@usahomare) 2023年11月3日
→0未満という...
続き→https://t.co/G4fXl7Y7SF#マシュマロを投げ合おう
◆裁定の謎
●3種類のクリティカル下限値
公式では、エフェクト分とタイタス分を分けて計算するという事は言及されていますが、アイテムやDロイス効果の扱いについては明記されていません。
ゲームバランスや所々のアイテムデータを考慮した上での結論としては、クリティカル下限値は、エフェクト/アイテム/Dロイス…これらは合算適用として、最後にタイタス分…と、計算するのが丸いです。
▼例1
《コンセントレイト》4LV(クリティカル−4/下限値7)
フォールンブレイド(クリティカル−1/下限値5)
⇨クリティカル値5。
▼例2
《コンセントレイト》4LV(クリティカル−4)《リミットリリース》1LV(クリティカル−1/下限値5)
《フィジカルエンハンス》1LV(クリティカル−1/下限値9)
賢者の石(クリティカル−2/下限値2)
⇨クリティカル値2
▼例3
《コンセントレイト》4LV(クリティカル−4/下限値7)
タイタス使用(クリティカル−1/下限値2)
⇨クリティカル値6
オートアクションなどで、敵からクリティカルペナルティ効果が来た場合の計算についてですが、公式FAQをそのまま適応すると、その効果もエフェクト分として計算に入れてから下限値を適用する事になります。
そうすると、クリティカル+1効果が、実質《コンセントレイト》4LVを3LVにするだけ=ほとんど意味無し…になってしまいます。
個人的には、ハウスルールとなりますが、妨害系クリティカルペナルティ効果は、タイタス効果適用直前のクリティカル値への修正として適応する方が、良いかなと思っています。
たたでさえ《イベイジョン/エネミー専用固定値ドッジ》には効果が無いのにカワイイソすぎます。
ドッジへのクリティカルペナルティ効果は、《イベイジョン》持ちのエネミーには必中として扱っても良いと思います。
(クロウリングケイオスでは、クリティカルペナルティ効果は固定値へのペナルティ10として扱うというルールが出ました。)
参考 公式FAQより
●クリティカル下限値
Q:クリティカル値が変化するエフェクトを複数組み合わせた場合、どのように処理すればよいですか?
A:まず、その判定に与えるクリティカル値への修正をすべて合計してください。その後、判定に効果を発揮しているエフェクトの下限値を確認し、もっとも低いものを適用してください。
●「対象が組み合わせによって変更されない」エフェクトの対象を、増やそうとする行為について。
事の発端はFAQで、《災厄の炎/EA/範囲選択攻撃/対象、射程が変更されない》に対して、《孤独の魔眼/範囲攻撃の対象を自分一人にする/オートアクション》が有効という裁定が出た事によります。
理由は、妨害エフェクトである《孤独の魔眼》は、組み合わせではないので有効。というものです。
組み合わせの定義は
“ふたつ以上を組み合わせて、より強力な効果を発揮する(ルール1p252)”
なのですが、
FAQを誤読か曲解して“オートアクションで効果を乗せるエフェクトは組み合わせではない”と主張する人々がおります。
(twitterで 多重精製 で検索してみて下さい)
《ナーブジャック/強制行動》《さらなる力/追加行動》など「このエフェクトの対象は変更できない」と記載されているエフェクトを、
《多重生成/HR/対象をLV+1体にする/オートアクション》で、対象を増やして使おうとしてきます。
自分の1行動を誰かの1行動で置き換えるデザインのエフェクトの対象数を増やしたら、ゲームバランスに悪影響が生じます。
『組み合わせ』の意味を、「タイミングに関わらず1つの判定に対してプラスに作用するもの」として考えると、『さらなる力を複数化?』『コンセ4とリミットリリースでクリティカル5?』『災厄の炎の謎FAQ』等の課題がキレイに解釈出来る。
— 🐰うさほまれ (@usahomare) 2022年12月22日
●反撃ダメージエフェクトが同時多発した場合の処理
例えば《サイレンの魔女》で攻撃したときに、複数の敵から《蒼き悪魔》《自動化触手》などによるカウンターダメージが来た場合ですね。
バラバラ処理にすると、上記の場面でカウンターダメージが12点が10回飛んで来て、10回《リザレクト》を使う…なんて事もありえます。これでは怖くて安易にシーン攻撃ができません。
ダメージ適用の順番も決まってないので、上記の場面で、《滅びの遺伝子》による50ダメージがカウンターダメージに含まれていた場合、これを最初に適用するか後に適用するかで、あやが生じます。
処理案①
攻撃のダメージは敵全員に同時に適用されるので、それをトリガーとするカウンターエフェクトによるダメージも全て一括合計で適用する。
ダメージ軽減タイミングも一回。
戦闘不能になっても、一回の《リザレクト》で回復できる。
PCがダメージを受ける側だとすればフレンドリーな処理。
処理案②
セットアップエフェクトの適用ルールと同じく、カウンターダメージエフェクトの使い手の行動値順に処理・適用していく。
戦闘不能になる度に《リザレクト》等の復活効果を要する事になる。
ダメージ軽減タイミングもその都度。
複数カウンターダメージで一気にキャラロストに追い込まれる危険性を孕む処理。
敵を追い詰めたい時には有利に働く。
●移動エフェクトのコンボ
例えば《イオノクラフト》と《斥力跳躍》を組み合わせた場合の移動距離。
実質の2回移動となるのか、距離修正を合算した1回移動となるのか。
●最後のイニシアチブ
全員のメインプロセスが終わったあとにも、全てのキャラが行動を終えたことを確認する、最後のイニシアチブプロセスが発生します。
この段階で《極大消滅波》や《加速する刻》を撃つことが可能です。
◆不備とおぼしきもの
●即死技
《リザレクト》は、エグザイルのエフェクト《デビルストリング》で打ち消す事ができます。打ち消されたら、死にたくなければタイタス昇華するしかありません。
PvPではエグザイル無双と言われる所以です。
(↑リザレクトされても、そのヒットポイントを《餓鬼魂の使い/邪毒3LV》で手軽に削り切れます)
公式エラッタにより、バステの重圧があっても《リザレクト》を使える事にはなっています。
私がGMの時はハウスルールで、《リザレクト》は打ち消せない事にしています。
●セットアップやイニシアチブに使えるエフェクトやアイテムの処理
どちらもフリーアクションでもない、名も無い謎行動で、ルール上の規定がありません。
隠密状態との兼ね合いにも言及がありません。
これらも全てオートアクションにしてしまうのが丸いと考えます。
これらを謎アクションにしてしまうと、隠密を維持したまま、セットアップエフェクトを使うことを可能としてしまいます。
●カバーリングエフェクトがカバーできないものとは?
《崩れずの群れ》《軍神の守り》《炎陣》などの、カバーリングエフェクトの文面には「ダメージロールの直前に使用する」と書かれています。
普通のカバーリング(ルール1p262)ならダメージ以外の”攻撃“もカバーできますが、エフェクトを使ったカバーリングだと、ダメージロールの発生する攻撃にしか対応出来ない事になります。
●「カリギュラ/UG」について
ファルスハーツセルリーダーのエンブレム。
例えば《絶対の恐怖》による〈交渉〉攻撃を行う際に、白兵や射撃と同様に、装備している武器としてカリギュラの攻撃力を加算することは出来るのでしょうか?
またこの際、カリギュラの効果「〈交渉〉技能分の攻撃力追加」の効果は加算されるのでしょうか?
(実質〈交渉〉×2分攻撃力が追加されるという事になるのでしょうか?)
●アイテム効果の重複について【解決】
問題の発端は『インフィニティコード』掲載の一般アイテム「照準器」と「ボイスチェンジャー」です。
前者にのみ「効果が重複しない」と記載があるため、後者のアイテム効果は持ってるだけ重複するのだ!という解釈が生まれてしまいました。
明らかにゲームバランスを揺るがす裁定です。
アイテムの効果重複についてはFAQで明記された《マルチウェポン》の場合と、「効果は重複する」と明記されている場合のみと考えましょう。
→アイテムアーカイブでは、同名アイテムの同時使用は効果が重複しないと明記されました。
ただし、《マルチウェポン》に関してはフォローされていません。
●隠密中の行動
移動が妨害されないとしても良いと思います。
→戦闘移動で離脱ができる。
→エンゲージを通過できる。
また、CRCの奇襲ルールに鑑みて、隠密状態からの攻撃に対するリアクションに、クリティカル+1のペナルティがあっても然るべきかと考えます。
●カスタマイズアイテム【解決】
バッドシティで登場。
アイテムに何らかの効果を付与する。
一般アイテム扱いとはなっているが、ルールを見ると使用者制限の無いユニークアイテムのような扱いである。
「デコ/装飾効果付与」においては、エフェクト作成武器にも効果が及ぶ旨が記載されている。
他の「エピック/武器破壊キャンセル」「エンチャント/ダイス+2」等には、エフェクト作成武器に有効かどうかが明記されていない。
無から生み出すエフェクト作成武器に、一般アイテム扱いの効果を恒常的に付与できるのか?
公式からの回答は無く、GM各個の判断で裁定する事となる。
→アイテムアーカイブで回答が出て、クリエイトアイテムにもカスタマイズは可能となりました。
TRPGのルール間違えについて、話題になっているので。
— 矢野俊策(公開用) (@Syano_open) 2020年6月3日
自分もルール間違えます。自分のゲームでも結構します。そういう時は「あ、ごめん」と謝って、「今回はこういう裁定で」もしくは「次からは正しい運用で」とすることが多いです。プレイヤーの場合はGMに判断を任せます。
(続く)